【浅酌低唱(せんしゃくていしょう)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

浅酌低唱(せんしゃくていしょう)

「浅酌低唱」とは「酒を飲んで詩歌を楽しむ事で、酒を嗜む小規模な宴会」といったニュアンスの言葉です。酒は大人にとってのコミュニケーションツールであり、それは現在も昔も変わらないようです。特に友人知人との酔って歌うというのは、最大の楽しみなのでしょう。そんな「浅酌低唱」についての解説となります。

浅酌低唱の意味

「浅酌低唱」の意味は以下の通りです。
・程よく酒を飲み歌や詩を小声で口ずさみ楽しみ。
・小さな宴会で酒を飲んで、軽く酔ったので詩歌を歌い楽しんでいる。
・酒を楽しみ小声で詩歌を吟じる小酒宴。
”浅酌”は「少量の酒」「酒を嗜む程度に飲む」、”低唱”は「小さな声で歌う」「小さく低い声で歌う」「軽く歌い楽しむ」で、酒を飲みながら仲間と軽い宴会を開き詩歌を楽しむのが「浅酌低唱」です。現在で言うなら、飲み会や合コンなどのノリに近いものがあると感じられます。特に古代中国では酒を飲みながら詩歌を楽しむのは叙情的な文化として定着していて、それが後の宴会や花見などに繋がったと推測できるほどです。使い方としては、「浅酌低唱な宴」「浅酌低唱の興」「浅酌低唱する」といった風になります。

浅酌低唱の由来・出典

「浅酌低唱」の由来は残念ながら不明です。文献としては、明治時代の政治評論家・陸羯南の書籍「秋夜倦読誌」(1892年)などに文言が記されています。

浅酌低唱の類義語・同義語

「浅酌低唱」の類義語には、「浅酌低吟」「浅酌微吟」「浅斟低唱」などが挙げられます。

浅酌低唱の使い方・例文

例文1.友人数人と浅酌低唱を開催しようとしたが、一人がコロナで止めようと言い出し、結局はリモート飲み会になった。
例文2.上司と飲む浅酌低唱は驕ってくれて助かるが、最後に説教が小一時間かかるのは我慢ならない。
例文3.近所のスナックで浅酌低唱を楽しむのが唯一の趣味だ。
例文4.YouTubeで好きなアーティストのライブ動画を見ながら浅酌低唱をして楽しんでいると、気が付いたら隣に愛犬や愛猫がやってきて最高に幸せを感じた。
例文5.下戸なので浅酌低唱に付き合わされるのは苦痛だが、これが仕事だと我慢している。
酒の席についての様々な例文となります。

浅酌低唱の会話例

男性
明日の約束、覚えているよね?
女性
もちろんじゃない。久しぶりにお酒を飲むんでしょう。
男性
良かったー。忘れて、約束を入れていると思ったよ。
女性
日頃の嫌な事を忘れて、パーッと浅酌低唱をして盛り上がりましょう。

知人男女がお酒を飲む約束について確認し合う会話です。

浅酌低唱の豆知識

「浅酌低唱」から”酒”に関する四字熟語は、酒を飲み詩を歌い風流を楽しむ「一觴一詠」、酒飲みの喩え「高陽酒徒」、酒に酔って目の焦点が合わず頭がぼうっとしている「酔眼朦朧」、盛大な宴会「置酒高会」、贅沢な食べ物と酒で美味しい肉と上等な酒となる「肥肉厚酒」などがあります。

浅酌低唱の難易度

「浅酌低唱」は漢字検定準2級から7級相当の文字組み合わせで、”酌”は準2級で高校レベル、残り三文字は7級で小学校中学年レベルの四字熟語となります。

浅酌低唱のまとめ

「浅酌低唱」は古代中国の仲間とお酒を飲んで詩歌を楽しむ宴会の事で、厳密には小声で詩歌を口ずさむ程度なので小規模な酒の席といったところです。そこから、現在の日本においては酒を飲む事はもちろん、カラオケなど少人数で陽気に飲みながら楽しむ際に使われます。

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