【相碁井目(あいごせいもく)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

相碁井目(あいごせいもく)

相碁井目」とは「囲碁勝負の実力差からどんな事でも得意とする人と苦手な人がいるので、そこには必ず力の差がある」という教えや喩えです。ある事で得意となって鼻高々になっても、別の事は苦手でまったく太刀打ちできないって良くありますよね。運動が得意なら勉強が苦手で、勉強が得意なら運動が苦手というのは昔からよくある王道パターンです。そして囲碁の場合は実力差あるとハンデを与えるので、そんな実力差がある場合に使われるのが「相碁井目」です。

相碁井目の意味

相碁井目」の意味は以下の通りです。
 ・人にはそれぞれ実力差があり、何事でも差がでるものという教え。
 ・碁の相手には対等の者もいれば初めから九目を置いて打つ者もいる事から、転じて、何事も巧拙や上下は様々であるという事。
 ・「相棋井目」とも書き同義。
”相碁”は「実力差がない者同士による囲碁」、”井目”は「碁盤上の九つの点」で、囲碁勝負では対戦相手と実力差がある時はハンデとして盤面に最初から記されている九つの黒点に下の者が石を置いてから対戦する事があるので、そこから、人には自ずと力の差があるのは当然であると説いています。ですから、強い者と弱い者が存在し二人には実力差があるが、それはまったくおかしな事ではなく当たり前なのです。使い方としては、世の中には様々な人がいるや実力差が離れている場合の喩えとする形が多くなります。

相碁井目の由来・出典

相碁井目」の由来は残念ながら不明ですが、囲碁の専門用語である”相碁”と”井目”の2つを合わせた言葉なので囲碁から誕生したと推測できます。文献としては江戸時代の国語辞書「俚言集覧」(1797年頃)などに文言が記されています。

相碁井目の類義語・同義語

相碁井目」の類義語には、「千差万別」「千姿万態」「千種万様」「多種多様」「三者三様」「各人各様」などが挙げられます。

相碁井目の使い方・例文

例文1.省庁での勤務を終えた後に競馬場やパチンコ屋に行くと、世の中は相碁井目だと改めて思い知る。
例文2.政治家が不祥事を起こすと、もはや相碁井目だから仕方がないという諦めにも似た気持ちが起こるが、本来は全ての議員が優秀であり清廉潔白でないとおかしいのだ。
例文3.サッカー日本代表のメンバーをみても、明らかに実力差があるのに常連やベテランというフワッとした理由で選出され続け、選ばれた本人も恥ずべき気持ちも皆無で堂々としているのだから、相碁井目の下の者と自覚があるのか問い質したいものだ。
例文4.相碁井目だと分かっているが、ネット掲示板はあまりにもレベルが低くて情けない。
例文5.官僚と言えども相碁井目なのは分かるがそれでも全国各地から優秀な人材が集まっているのだから、ここ数十年は明らかに日本経済はまったく成長を遂げていない事実の責任を取るべきだと思えてならない。
相碁井目」を使った例文となります。

相碁井目の会話例

男性
昨日の代表戦、まったくいいところがなかったね。
女性
そうね。でもブラジルの選手と比較すると、同じプロサッカー選手でも相碁井目っていうの。力の差がすごくあるんだって痛感したんだけど。
男性
そうなんだよね。日本はホームで天気は雨、こういう場合は普通なら日本が有利なんだけど…。まったく攻撃出来ないから、点差以上の実力差があるよね。
女性
あれだけの試合でも悲観しない選手は鈍感なのか、現実を理解する気がないのかちょっと違和感があるのよね。

サッカー日本代表のブラジル戦について男女が会話をしています。

相碁井目の豆知識

相碁井目」は囲碁を由来とする四字熟語なので、囲碁や将棋などのボードゲームやそのようなもので使うのが本来は正しい使い方かも知れません。現在は勝負事で実力差が離れていたり、世の中には様々な人が居るというニュアンスで使用されますが、そのような場合は「玉石混淆」「魚目混珠」等の方が合っていると思われます。

相碁井目の難易度

相碁井目」は漢字検定準2級から10級相当の文字組み合わせで、”碁”は準2級で高校レベル、”井”は7級、”相”は8級で小学校中学年レベル、”目”は10で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

相碁井目のまとめ

相碁井目」は囲碁勝負で実力差がある事を由来とする四字熟語で、そこから人には力の差があるのは当然であるという教えです。誰しも得手不得手があるので、ある事が得意でも別の事は苦手だったりします。ですから、様々なタイプの人がいると改めて思い知らされるのが「相碁井目」ではないでしょうか。

相碁井目の彼
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