【深慮遠謀(しんりょえんぼう)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

深慮遠謀(しんりょえんぼう)

「深慮遠謀」とは「綿密な計画や作戦、又は深い謀」です。何かを必ず成し遂げようとするなら、事前に準備をするのは常識ですが、その準備が万全であり完璧に近ければ近いほど計画が成功する可能性も高まるのです。そして、その計画が長期的なものなら尚更コツコツと地道に準備をしていくしかありませんよね。そんな緻密であり周到な計画の「深慮遠謀」についての解説となります。

深慮遠謀の意味

「深慮遠謀」の意味は以下の通りです。
・深く考えを巡らせ周到な計画を立てる事。
・深い謀。将来を考えてた綿密な作戦や計画。
・逆さにした「遠謀深慮」も同義。
”深慮”は「深く考えた謀」「深く考える」「慎重な思慮」、”遠謀”は「遠い先の考えに入れた謀」「将来の計画」で、先を見通した綿密な作戦や周到な計画が「深慮遠謀」です。絶対に失敗をしないように完璧な作戦を立てているので、要するにそれぐらい優秀で賢い人でもあります。先見の明があり、この先どうなるかシミュレーションが出来るので知略に長けている名参謀やブレーンに監督といった指揮する人が持ち合わせる特別な能力が「深慮遠謀」とも言えます。実際の使い方としては、「深慮遠謀のもくろみ」「深慮遠謀を巡らす」「深慮遠謀に進める」といった形があります。

深慮遠謀の由来・出典

「深慮遠謀」の由来は、中国南北朝時代の皇族・蕭統による詩文集「文選」の賈誼「過秦論」となります。

深慮遠謀の類義語・同義語

「深慮遠謀」の類義語には、「百年大計」「雄材大略」などが挙げられます。

深慮遠謀の使い方・例文

例文1.妻が買物に出掛けた隙に、娘と一年掛かりで深慮遠謀した誕生日ドッキリの準備を急いで始めた。
例文2.凶暴や暴力的な者が多いヤクザ社会だが、上に立つには頭が切れて大金を集める深慮遠謀に長けていないとなれず、一般社会よりも実は大変困難な道のりだ。
例文3.友人と一緒にラーメン屋を営む深慮遠謀を立てていたが、コロナによって計画そのものが頓挫してしまった。
例文4.ワイドショーの政治コーナーを見ていると、お抱えのコメンテーターが如何にも物知り顔で議員歴が長い大臣や重鎮の優秀ぶりを主張するが、そんなに能力があるならなぜ長期的な視野での深慮遠謀はまったく出来ず、日本を斜陽国家とさせて尚ふんぞり返っているのか怒りが込み上げてくる。
例文5.庶民が出来る深慮遠謀な策は貯金をする事だけだが、どんなにコツコツ貯め込んでも相続税という役人と政治家が喜ぶ悪政の累進課税があるのだからバカらしくなる。
緻密な作戦や計画といった意味合いで「深慮遠謀」を使った例文です。

深慮遠謀の会話例

男性
子供の頃から、教師になるって決めていたんだよね?
女性
うん、そうだよ。小学2年生の頃から大人になったら絶対に先生になるって、心に誓ったの。
男性
それって、何か切っ掛けがあったの?
女性
担任の先生が優しくて。その姿を見て憧れたの。そこからコツコツ勉強して教育学部を目指して…、こう見えても深慮遠謀で努力家の女なのよ私は。

教師をしている女性とその友人男性の会話です。

深慮遠謀の豆知識

「深慮遠謀」から”計画”に関する四字熟語は、指揮官と共に行動し作戦計画を参画する部下で参謀の事の「帷幄之臣」、頭で考えただけでまったく役に立たない計画「机上空論」、自分で計画した通りに演じる「自作自演」、予想通りに計画が進んだり狙いが全て当たる「百発百中」などがあります。

深慮遠謀の難易度

「深慮遠謀」は漢字検定3級から9級相当の文字組み合わせで、”謀”は3級で中学卒業レベル、”慮”は4級で中学レベル、”深”は8級で小学校中学年レベル、”遠”は9級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

深慮遠謀のまとめ

「深慮遠謀」は遠い先の事まで考えを巡らせた綿密な計画の事です。要するに、無鉄砲な計画ではなく、必ず実現するように色々な状況を想定した穴がない計画という感じです。よって、慎重であったり緻密、或いは準備万全な策というニュアンスになるのが「深慮遠謀」となります。

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