【暗香疎影(あんこうそえい)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

暗香疎影(あんこうそえい)

「暗香疎影」とは「月光に照らされた梅の木の影、風に乗って届く梅の花の香りから情景や趣を感じ取れる四字熟語」です。今回の「暗香疎影」は的確な意味というよりも、風景を感じ取った漢詩の一部を抜粋して作られたので、その際の素晴らしい景色や心境などを表しています。ですから、夜に見た梅の木とそこで感じた梅の匂いはとても素晴らしかったと窺えます。

暗香疎影の意味

「暗香疎影」の意味は以下の通りです。
 ・どこからか漂う花の香りと月光に照らされた木々の影の情景。
 ・多くの花の香りや月光に照らされた花木だが、特に梅の花や梅の木について。
”暗香”は「どこからか漂う花の香り」、”疎影”は「まばらに広がる木々の影」で、花の香りや月明かりに照らされた木々の美しさとなり、そこから梅の花や木の素晴らしさや香りの良さを語る四字熟語となります。そんな言葉なので「暗香疎影」は少々難解ですが、元となる詩人・林逋の詩「山園小梅」によると、梅の花とは特別な力があり他の花よりも散りにくいとあります。ですから梅の花の匂いだけはいつまでも嗅ぐ事ができ、また月光に照らされるのも格別と絶賛しています。そんな事から「暗香疎影」だけでは梅とは断定出来ませんが、前後の文脈によって梅の花や香りの素晴らしさを称えたと感じ取れます。

暗香疎影の由来・出典

「暗香疎影」の由来は中国北宋時代の詩人・林逋(りんほ)の詩「山園小梅」となります。

暗香疎影の類義語・同義語

「暗香疎影」の類義語には、「郁郁青青」「雪裏清香」「鳥語花香」などが挙げられます。

暗香疎影の使い方・例文

例文1.娘とピクニックに出掛けたら自然や花の香りに感激をしたようで、そんな姿から暗香疎影の素晴らしさを理解してくれてこっちも嬉しくなった。
例文2.ストレス発散にと暗香疎影を感じ取れる絵画を部屋に飾る事にした。
例文3.暗香疎影、日曜の昼間から散歩をすると自然が大事な事を教えてくれた気がする。
例文4.今年の春は天候も良く、旅行などで暗香疎影を満喫した人も多かった頃だろう。
例文5.梅の名所である茨城県の偕楽園に行く事になり、今から暗香疎影が楽しみで仕方がない。
「暗香疎影」を使った例文となります。

暗香疎影の会話例

男性
それって、盆栽だよね。もしかして…。
女性
そうよ。買ってきたの。これからの大人女子は盆栽がトレンドなのよ。
男性
凄くいいね。実は俺もやろうと思っていたんだよね。
女性
部屋に盆栽があるといつでも暗香疎影を実感できるでしょう。何かオシャレよね。

盆栽を購入してきた妻とその夫の会話となります。

暗香疎影の豆知識

「暗香疎影」から”梅”に関する四字熟語は、冬の寒い季節を友とすべき三つのものである松竹梅の「歳寒三友」、清楚な白い梅の花から高潔で潔白な人物「雪魄氷姿」、梅と鶴を家族にするとして俗世を離れて気ままに暮らす喩え「梅妻鶴子」などがあります。

暗香疎影の難易度

「暗香疎影」は漢字検定準2級から8級相当の文字組み合わせで、”疎”は準2級で高校レベル、”影”は4級で中学レベル、”香”は7級、”暗”は8級でそれぞれ小学校中学年レベルの四字熟語となります。

暗香疎影のまとめ

「暗香疎影」はどこからか漂う花の香りと月明かりに照らされた木々の影という意味で、素晴らしい景色と花の香りを称賛しています。そして通常は梅の花の香りとなり、夜になって周囲が静かになってそこで梅の木が月光によって存在感を発揮して、風に乗って良い香りも楽しめて格別と物語っています。

暗香疎影な場所
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