弊衣破帽(へいいはぼう)
時代によってファッションというものは変化してきたと思います。そのため、昔の人たちが身につけている服は今日の服とは少し異なるということが多いです。それは、時代や環境による価値観の違いから好まれる服装が違かったことが要因とも考えることができます。昔は、粗野な服装がされていたこともあり、そのような服装を弊衣破帽といいます。今回は、そんな弊衣破帽という四字熟語の由来や類義語などを交えつつ、見ていきたいと思います。
弊衣破帽の意味
弊衣破帽の意味は以下の通りです。
・破れてぼろぼろな衣服と帽子のこと。
・身なりを気にせず、粗野なさま。
・蛮カラな服装のこと。
弊衣破帽は、粗野な身なりのことを言い表すことのできる四字熟語です。また、蛮カラとは明治期の粗野な服装や振る舞い、言動を表すものです。
弊衣破帽の由来・出典
弊衣破帽の「弊衣」は破れてぼろぼろになった衣服のことを表しており、「破帽」はその名の通りやぶれた帽子のことを表しております。これらの言葉を組み合わせて弊衣破帽という四字熟語が成り立っています。
弊衣破帽の類義語・同義語
「弊衣破帽」の類義語には、「布衣之友」「田夫野老」「田夫野嫗」などが挙げられます。
弊衣破帽の使い方・例文
例文1.弊衣破帽な格好も良いが、少しは服装に気を使ったらどうだろうか。
例文2.弊衣破帽であることから、怪しい人でないかと疑われる。
例文3.人は見かけによらないと言うが、弊衣破帽な格好をしていれば良くは思われないだろう。
例文4.彼は弊衣破帽で勝手気ままに話すので周囲からは煙たがられている。
例文5.明治期には、弊衣破帽が流行していたことがある。
このように弊衣破帽は、身なりを気にせず、粗野なさまを表す際に用いることができます。
弊衣破帽の会話例
これは、状況に合わせた服装をすべきだと話している様子です。
弊衣破帽の豆知識
弊衣破帽という四字熟語は蛮カラを表す言葉でもありますが、その蛮カラは明治期にハイカラに対するアンチテーゼとして粗野や野蛮を創出したものなのです。ハイカラは新しいもの、つまり西洋のものを真似たり、流行を追ったりする人たちのことを指します。豆知識として覚えておけるといいと思います。
弊衣破帽の難易度
弊衣破帽の漢字の難易度は、「弊」は準2級程度、「衣」は小学4年生程度、「破」は小学5年生程度、「帽」は漢検4級程度です。
弊衣破帽のまとめ
服装というのは、相手に与える印象が大きいのです。そのため、場所にあった服装や自分の印象をよくするような服装、自分の個性ができるような服装などをするのだと思います。弊衣破帽というのは多くの場合においてあまり良い印象を持たれないことが多いと思います。そのことを覚えておき、使う相手や場面を気をつけられるといいと思います。