【土階三等(どかいさんとう)】の意味と例文と使い方

土階三等(どかいさんとう)

「土階三等」とは「質素な建物や暮らしぶりの喩え」です。現代は質素な生活を好む人が増えているようで、例えば車離れやミニマリストな生活が支持されているのも少なからず影響があるでしょう。それでは「土階三等」の解説となります。

土階三等の意味

「土階三等」の意味は以下の通りです。
 ・質素な宮殿・建物や生活が質素な喩え。
 ・土の階段が三段しかない宮殿から、質素な宮殿や貧しい生活ぶりの事。
”土階”は「土で築いた階段」「土の階段」、”三等”は「三つの等級」「程度がよくない」から、質素な宮殿や生活などの喩えが「土階三等」です。古代中国の歴史書「史記」の「太史公自序」によると、伝説の聖天子とされる尭帝と舜帝が暮らしていた宮殿は想像もされない小ささで、入口の階段は土で僅か三段しかなかった事から「土階三等」と呼ばれるようになり、次第に建物だけでなく生活全般でも貧しい時は喩えとして使用されるようになります。

土階三等の由来・出典

「土階三等」の由来は中国前漢時代の歴史書「史記」の「太史公自序」(たいしこうじじょ)となります。

土階三等の類義語・同義語

「土階三等」の類義語には、「尭階三尺」「堂高三尺」「土階茅茨」「茅茨不翦」などが挙げられます。

土階三等の使い方・例文

例文1.東京から越してきたので裕福だと聞いていたが、スラム街と陰口を叩かれる我が町内でもさらに土階三等な住宅を見て、急に親近感が湧いてしまった。
例文2.現在の狭小住宅は土階三等が進化した姿と言えなくもない。
例文3.近所にコンビニがあるのに30分も歩いて健気にスーパーで安い食材を購入する土階三等な暮らしをしている。
例文4.少しばかり倹約をした後にギャンブルで大金を失うのは土階三等とは言えない。
例文5.白金や麻布でも土階三等があると知ると、少し元気が出てくる。
「土階三等」を使った例文となります。

土階三等の会話例

男性
今度引っ越したアパートは豪華だから遊びにきなよ。
女性
アパートで豪華って…。どうせ土階三等のような昔の浪人生が下宿生活を送るところでしょう?
男性
それは偏見だなー。ちょっと傷付いた。
女性
ごめん。でも実際はそんな物件なんだよね。

引っ越しをしたばかりの男性と知人女性の会話となります。

土階三等の豆知識

「土階三等」から”質素”に関する四字熟語は、よく働き質素な生活をして武芸に励む「勤倹尚武」、大自然の環境で質素に暮らす「採薪汲水」、粗末な衣類と貧しい食事から質素な暮らし「粗衣粗食」などがあります。

土階三等の難易度

「土階三等」は漢字検定8級から10級相当の文字組み合わせで、”階”と”等”は8級で小学校中学年レベル、”土”と”三”は10級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

土階三等のまとめ

「土階三等」は僅かばかりの土階段がある建物という事から、質素な宮殿や建物やそんな貧しい暮らしの喩えとなります。逆に言うなら堅実な生活を送っているとも受け取れますが、一見すると豪華を匂わせての質素という事から皮肉めいて使う方が正しいのかも知れません。

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