【絶体絶命(ぜったいぜつめい)】の意味と例文と使い方

絶体絶命(ぜったいぜつめい)

「絶体絶命」とは「困難や危険が迫っていたり、苦境やピンチな状況の事」です。元々は文字通り、戦争などで命が狙われる危機でしたが、現在は仕事やスポーツなどでも追い詰められてピンチな時によく使われる言葉です。試合において残り時間が僅かで逆転の可能性が低い時は、まさに「絶体絶命」に追い詰められていますよね。そんな限りなく難しい状況である「絶体絶命」についての解説となります。

絶体絶命の意味

「絶体絶命」の意味は以下の通りです。
・困難や危険が迫り、どうしても逃げられない状態。
・逃げる事のできない苦境。追い詰められ、切羽詰まっている。
・大変危険な状況。進退極まる。窮地やピンチ。
・略して「絶体」。
”絶体”は「絶体絶命の略」、”絶命”は「命が絶える」「死ぬ」「絶息」となり、命が絶えるや死んでしまう事を繰り返して強調し、それだけ大変危険な状態で今直ぐに亡くなってもおかしくない事ですが、例えとしても使うので命の危機だけではなく、取り返しのつかないミスで窮地に追い詰められている時も用いられるのが「絶体絶命」です。ですから、暴漢から襲われたり逃げているや痴漢と間違えられたなどは「絶体絶命」ですし、仕事に遅刻しそうで電車に乗ったが間に合いそうにない状況なども同様に「絶体絶命」なのです。要するに、本来は命の危機でしたが、平和な日本ではそのような機会は多くなく、それよりも困難や苦境で自然と使われるようになったと推測できます。使い方としては、「絶体絶命の窮地に陥る」「絶体絶命からの脱出」「絶体絶命の状態」といった風になります。

絶体絶命の由来・出典

「絶体絶命」の由来は、古代中国の占星術の一種「九星」(九星術)からで、”絶対”と”絶命”はどちらも人生に悪影響を及ぼす「凶星」に分類されます。

絶体絶命の類義語・同義語

「絶体絶命」の類義語には、「窮途末路」「風前之灯」などが挙げられます。

絶体絶命の使い方・例文

例文1.ニートで働きもせず家に閉じ籠り、人生をより良く生きる意味では絶体絶命だったが、それを救ってくれたのがネット上で出会った尊師だった。
例文2.学生時代は腹を下してばかりで、そんなトイレに駆け込みたい絶体絶命な時に限って、好きな子が話しかけてくるから厄介だった。
例文3.人生には三回大ピンチが訪れるというが、そんな絶体絶命を難なく乗り越えた我々中高年は奇跡のサバイバーなのか、単なる運が良いだけなのか誰にも分からない。
例文4.新居に越したら隣に住むのは明らかに反社系で、毎日がスナイパーに狙われる賞金首のような心境で早くも絶体絶命で頭が痛い。
例文5.バルセロナのここぞというべき大事な試合での致命的な弱さは取り返しがつかない末期で、既に絶体絶命すら通り越している。
様々な「絶体絶命」についての例文となります。

絶体絶命の会話例

男性
奥さんに、タバコを止めていたと嘘を吐いていたのがバレたよ。本当に最悪だ。
女性
嘘はいずれバレるものですよ。
男性
そうだけど、先週は禁酒するって約束を破ったばかりなのに、もう絶体絶命だよ。
女性
よっぽど奥さんが怖いんですね。もう離婚されるかも知れませんよ。

職場で同僚女性に弱音を吐く男性の様子です。禁酒禁煙が守れず、妻に怯えています。

絶体絶命の豆知識

「絶体絶命」から”困難”や”窮地”に関する四字熟語は、弱い者でも追いつめられると強い者を打ち負かす「窮鼠嚙猫」、窮地に陥った人を助けるのが人の道という「窮鳥入懐」、苦境で行き詰っている「窮途末路」、絶体絶命から活路を見出そうとする事「死中求活」などがあります。

絶体絶命の難易度

「絶体絶命」は漢字検定6級から9級相当の文字組み合わせで、”絶”は6級で小学校高学年レベル、”命”は8級で小学校中学年レベル、”体”は9級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

絶体絶命のまとめ

「絶体絶命」は今にも命が絶えてしまう状況が転じて、困難や危険から逃げられない状況や追い詰められ窮地に陥っている意味となります。まるで断崖絶壁に追い込まれているような、それぐらい切羽詰まっているので、現在は命の危険というよりも苦境やピンチで使われる事が多いです。

崖っぷちで絶体絶命の様子。
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