【竜頭蛇尾(りゅうとうだび)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

竜頭蛇尾(りゅうとうだび)

「竜頭蛇尾」とは「初めだけ勢いが良く、段々と衰えたり振るわない事」です。大抵の場合で、最初は夢や希望があり勢いから満ち足りていますが、段々と現実を知ると徐々に当初の勢いは消え失せてしまうものです。そんな様を表現しているのが「竜頭蛇尾」で、頭は竜ながら尻尾は蛇の様だと喩えています。誰もが思い当たるので胸が痛いと思いますが、そんな「竜頭蛇尾」の解説をさせて頂きます。

竜頭蛇尾の意味

「竜頭蛇尾」の意味は以下の通りです。
・初めだけ勢いが良く終わりになると衰える事。初めは大きいが終わりは小さい。
・頭が竜で立派だが尾は蛇で細い事から、初めは勢いがあるが終わりになると振るわない。
・諺「頭でっかち尻つぼみ」「尻切れとんぼ」も同義。
・「りょうとうだび」とも読む。
”竜頭は「頭は竜」「頭は竜の様に立派」、”蛇尾”は「尻尾は蛇」「尻尾は蛇の様に細い」で、概ねで上記の様になります。要するに最初だけ勢いがある事なので、最後はダメになる典型的な諸々を「竜頭蛇尾」と形容します。しかし、大半の物事は最初がピークであり徐々に衰えてダメになるのは自然な事です。従って、あまりにも最後がダメになる場合で用いるのが多くなります。例えば、サッカーや野球で大量リードがありながら終盤で逆転負けをしたり、あまりにも評判が良かった政治家がどんどんメッキが剥がれて本性が露わになったりといった場合に「竜頭蛇尾で終わった」「竜頭蛇尾で終了した」といった風になります。従って、徐々に勢いが無くなるや状態が悪くなるだけでなく、一発屋・拍子抜け・伸び悩み・輝きを失うといった表現も類似です。一方で、反対になるのは「有終完美」「有終の美を飾る」「善始善終」で、これらは物事は終わりが大事なので、最後まで全うするや最後もきちんと終わらせるという意味です。

竜頭蛇尾の由来・出典

「竜頭蛇尾」の由来は、中国北宋時代の禅宗の歴史書「景徳傳燈録」の「二一」となります。

竜頭蛇尾の類義語・同義語

「竜頭蛇尾」の類義語には、「虎頭蛇尾」「線香花火」「羊頭狗肉」などが挙げられます。

竜頭蛇尾の使い方・例文

例文1.我が人生は竜頭蛇尾そのもので、誕生した時がピークで後は惰性で生き続けている。
例文2.日本経済はバブルを頂点に竜頭蛇尾となり果て、国債発行と株価つり上げで国民を騙し騙し何とか支えている。
例文3.政治家という生き物は誰も彼も竜頭蛇尾だが、周囲の太古持ちがそれでもヨイショしているのでさらに負の連鎖となり、堪らなく滑稽だ。
例文4.口先は達者だが仕事は長続きせず、薄い本一冊すらまともに読み終わらない根気無さなので、竜頭蛇尾なんだと我ながらに感じる。
例文5.威勢良くユーチューバーデビューする芸能人を見ていると、最初は物珍しさで再生数が伸びるがその後は尻つぼみとなり、段々と動画でも元気が無くなりそれでも寂しい姿を晒す竜頭蛇尾な様が残酷さを思い知らされる。
勢いが徐々になくなる日本経済や有名人などの例文となります。

竜頭蛇尾の会話例

男性
ごめん。給料また下がりそうだ…。
女性
あなたの所為ではないけど、辛いわね。
男性
その穴埋めとしてもう少し、パートの時間増やせないかな…?
女性
分かった。職場の人に相談してみる。でも、年々生活が苦しくなって、結婚した時は今みたいな竜頭蛇尾な暮らしになるとは夢にも思わなかったのにね。

夫の給料が年々下がり、生活苦な夫婦の寂しい会話風景です。

竜頭蛇尾の豆知識

「竜頭蛇尾」から”竜”に関する四字熟語は、雲が湧きおこり竜が勢いをます事から英雄などの活躍する喩え「雲蒸竜変」、延々と長く続く喩え「蜿蜿長蛇」、才能ある優れた子供の「飛兎竜文」、才能がありながら機会に恵まれない「伏竜鳳雛」、竜がわだかまり虎がうずくまる事から能力ある者がその地で力を発揮する喩え「竜蟠虎踞」などがあります。

竜頭蛇尾の難易度

「竜頭蛇尾」は漢字検定準2級から9級相当の文字組み合わせで、”竜”と”蛇”は準2級で高校レベル、”尾”は4級で中学レベル、”頭”は9級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

竜頭蛇尾のまとめ

「竜頭蛇尾」は立派な竜の頭と細い蛇の尻尾から、最初だけ勢いがあり徐々に衰えるという意味です。要するに先細りやどんどんダメになる際に使われる言葉で、経済や景気にスポーツや有名人などでそんな状態に陥った際に対して多用されます。

多くの企業は竜頭蛇尾で終わることが多い。
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