【恒産恒心(こうさんこうしん)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

恒産恒心(こうさんこうしん)

自分に余裕がなければ人は、誰かに対して優しくするのは難しい生き物です。何かに挑戦するときでも後がない時より、失敗しても大丈夫という余裕が合った方が気軽に取り組むことができます。それは、金銭的な面でも同じことが言えます。今日何をするにもお金がかかるので、お金がなければ生活に余裕がなくなってきます。そんなことを表す言葉として恒産恒心というものがあります。今回は、そんな恒産恒心の意味や使い方を合わせて見ていきたいと思います。

恒産恒心の意味

恒産恒心の意味は以下の通りです。
・財産や職業がないと良心をもつことができないこと。
・一定の道徳心というものはお金がなければ持てないということ。
恒産恒心は、経済的余裕は心の余裕に繋がるということです。次の日、生活できるかどうかが心配な人はストレスであったり、不安であったりを抱えてしまうことが少なからずあります。また、それだけ誰かに構っている余裕がなくなってしまうのです。

恒産恒心の由来・出典

恒産恒心の由来は孟子の言葉にあると言われています。また、「恒産」は一定の財産や職業のことで「恒心」は良心をもっていることです。このことから転じて恒産恒心という四字熟語として使われるようになったと考えられています。

恒産恒心の類義語・同義語

「恒産恒心」の類義語には、「衣食礼節」「傲慢無礼」「無礼千万」などが挙げられます。

恒産恒心の使い方・例文

例文1.財産がないことを理由に犯罪に手を染めてしまうことは許される行為ではない。恒産恒心である。
例文2.恒産恒心というように一定の良心を持ちたいならば余裕ある生活ができるよう日々精進しなさい。
例文3.みな心に余裕があるから人に優しくできるのである。そのことを私は恒産恒心という言葉から学んだ。
例文4.恒産恒心、財産に余裕がある人が多い国はモラルが良い。
例文5.治安が悪いと言われるこの街の原因として貧困という問題がある。恒産恒心と言いざるを得ない。
このように恒産恒心は、財産や職業がない人は、一定の道徳心をもてない様子を表すことができます。

恒産恒心の会話例

男性
あのインフルエンサーは人気だよね。今とても活躍していて収入も凄いらしいよ。
女性
そうなのね。彼はでも昔はとても貧乏で貧しい生活を送っていたらしいわよ。
男性
そうなんだ。それは知らなかったよ。今では想像もできないね。
女性
うん。当時は恒産恒心で誰かに優しくする余裕すらなかったと彼は言っていたわ。

これは、インフルエンサーについて話している様子です。

恒産恒心の豆知識

恒産恒心という四字熟語にあるように良心を持つには、自分に余裕があること大切です。また、それは何事にも言えることです。余裕がなければ、本領を発揮することができないです。ただ、火事場の馬鹿力という言葉があるように追い詰められてこそ力を発揮するということもあるので覚えておくといいと思います。

恒産恒心の難易度

恒産恒心の漢字の難易度は、「恒」は漢検4級程度、「産」は小学4年生程度、「心」は小学2年生程度です。「恒」は少し難しいですが、それ以外は簡単な感じなので覚えやすいと思います。

恒産恒心のまとめ

人は追い詰められてしまうと良心にかけた行動や犯罪に手を染めてしまうことがあります。それは、経済的状況が要因のケースが多いです。食べ物を食べられなければ、正しく考えることもできなくなってきます。そんなことを知っていた孟子だからこそこの恒産恒心という言葉が使われるようになったと言えます。

恒産恒心が大切だと気付かされる
最新情報をチェックしよう!