【魯魚章草(ろぎょしょうそう)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

魯魚章草(ろぎょしょうそう)

「魯魚章草」とは「それぞれの字画が似通っているので、文字を書き誤るや間違いやすい漢字の事」です。よって、教師など立場が上の者が生徒などに対して、文字を間違えないように注意喚起をするような言葉です。一方で日常生活ではあまり使われないですが、類語が多い事が特徴でもあるので、その辺りに注意をしてみて下さい。それでは誤字がないように「魯魚章草」の解説をさせて頂きます。

魯魚章草の意味

「魯魚章草」の意味は以下の通りです。
・文字を書き誤る。
・「魯」と「魚」、「章」と「草」はそれぞれ大変よく似ているので、そこから、間違いやすい漢字の事。
”魯”は「間が抜けている」「中国春秋時代の国の一つ」、”魚”は「さかな」「魚類の総称」、”章”は「文章などの全体の構成で分けた区分」「ひとまとまりの文章」、”草”は「雑草」「植物のうち地上部が柔軟で木質が発達しないもの」ですが、それぞれの意味について今回はまったく関係がありません。「魯魚章草」
は文字と字画がそれぞれ大変似通っているので、そこから「文字を書き誤る」と「間違いやすい漢字」の二つの意味となります。要は非常に紛らわしくて似ている文字について、ある種の遊び感覚的な発想で誕生した四字熟語が「魯魚章草」ではないでしょうか。注意深く見れば違いは分かるが、パッと見は同じに見えてしまうので、例えば、「鳥(とり)と烏(からす)はよく似ているので、こういうのを魯魚章草と言います」といった風に使います。

魯魚章草の由来・出典

「魯魚章草」の由来は、中国西晋東晋時代の道教研究家・葛洪の著書「抱朴子」となります。

魯魚章草の類義語・同義語

「魯魚章草」の類義語には、「魯魚亥豕」「魯魚帝虎」「魯魚陶陰」「烏焉魯魚」などが挙げられます。

魯魚章草の使い方・例文

例文1.日本語は難しい文字が多いから、魯魚章草に気を付けるのが大変で面倒だよね。
例文2.言語というのはその国の文化であり最も大事なものだから、無意識でも魯魚章草になってはいけない。
例文3.魯魚章草、間違えた事で逆にその文字の背景まで覚えてしまった。
例文4.難解で間違いやすい漢字を魯魚章草と人は言うけれど、そのお陰で漢字検定試験の存在意義がある。
例文5.子供の頃は母から厳しく誤字脱字が無いようにチェックされ、魯魚章草が一つでもあると厳しく注意を受けたが、それがあったので現在は教師として教壇の前に立てている。
文字の間違い等で「魯魚章草」を使った例文です。

魯魚章草の会話例

男性
学校での国語のテストがまた悪かったんだって?
女性
そうなの。あの子ったら、嫌になっちゃうわ。まったく勉強しないんだもん。簡単な書き取り問題も間違えちゃうし。
男性
まだ小学校の2年生だから、成績が悪くてもいいじゃないのか?
女性
あなた、だめよ。低学年で国語に躓くと、高学年や中学生になるともっと難しい文字を習って、魯魚章草がより顕著になってしまうでしょう。今が正念場よ。

小学校に通う息子が大の国語苦手で、夫はフォローしていますが、妻は頭を痛めて先行きを心配しています。

魯魚章草の豆知識

「魯魚章草」から”文字”に関する四字熟語は、文字や言葉を使わなくても意志が通じ合う「以心伝心」、一文字が千金もの価値があるという「一字千金」、文字を一文字も読み書きできない「一文不知」や「一文不通」、文字を間違えて読み書きする「三豕渡河」、一つ一つの文字や言葉は知っているが活用できない役立たずの学問「字引学問」などがあります。

魯魚章草の難易度

「魯魚章草」は漢字検定準1級から10級相当の文字組み合わせで、”魯”は準1級で大学一般レベル、”章”は8級で小学校中学年レベル、”魚”は9級、”草”は10級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

魯魚章草のまとめ

「魯魚章草」は”魯”と”魚”、”章”と”草”のそれぞれがよく似ている事から、文字や書き誤ると間違いやすい漢字の二つの意味があります。実際のところは古代中国らしい言葉であり、日々の日常生活などではあまり使い勝手がよくないですが、歴史的な昔の書物などでは使われる事もあるので他の四字熟語と同様に覚えてみて下さい。

魯魚章草、間違えたおかげで失敗しなくなった。
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