【難攻不落(なんこうふらく)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

難攻不落(なんこうふらく)

「難攻不落」とは「守りが堅く攻めるのが難しく事から、要望などを受け入れないや承諾が難しい喩え」です。元々はお城や砦の守備が堅く攻め入るのが難しい事ですが、それが現在は攻撃や守備があるスポーツやゲームに留まらず、頑固な性格の人などにまで幅広く使っています。そんな「難攻不落」についての解説となります。

難攻不落の意味

「難攻不落」の意味は以下の通りです。
・攻めるのが困難で陥落し難い事が転じて、こちらの働きかけに応じてくれない事。
・城の守りが堅い事が転じて、承知させるのが困難な事。
・「攻め難くして落ちず」と読む。
”難攻”は「攻めるのが困難」「攻め難い」、”不落”は「陥落しない」「攻め落ちない」「入札が成立しない」で、守備が堅くて攻めるのが難しいのが「難攻不落」です。元々は言葉通りに戦における守りが堅い城や砦などに使われる言葉でしたが、それが転じて現在はスポーツで守備が堅いチームや、仕事なら営業を渋る取引先であったり、頑固で融通が利かない性格などでも用いられます。逆に言うなら、それだけ守りが強く堅固なので、屈強・牙城・要塞なども類似となります。使い方としては、「難攻不落の堅物」「難攻不落な石頭」「難攻不落な要塞」といった形があります。

難攻不落の由来・出典

「難攻不落」の由来は残念ながら不明です。古代中国や日本の戦国時代のお城や砦から生まれた言葉と推測できますが、詳細は分かっていません。文献としては、明治37年12月9日に発行された「報知新聞」(1904年)などに文言が記されています。

難攻不落の類義語・同義語

「難攻不落」の類義語には、「金城鉄壁」「要害堅固」「南山不落」などが挙げられます。

難攻不落の使い方・例文

例文1.サッカーの強豪チームはどこも難攻不落な守備に定評があるが、それだけだと見ていて面白くなく攻撃的な花形プレーヤーも育たない。
例文2.外資系の大手コンサルに就職をするのは難攻不落な超難関だが、それでもエリート学生は大挙として押し寄せる。
例文3.役所の役人は石頭が多く、書類一つを貰うにも時間がかかり本当に時代錯誤で難攻不落だが、それが政治家や上司に顔が利くとこれまでの苦労は何だったのかと思うほどに一瞬で片が付き、本当に嫌になるシステムがまかり通っている。
例文4.妻に小遣いアップを承認させるのは難攻不落どころか、今世紀中には絶対不可能だともはや諦めている。
例文5.コロナによる経済不況はこれまで難攻不落とされてきた大物政治家がバックにいる業界にまで、抜本的な変革を求めるようになるだろう。
サッカーや政治や役所対応などで「難攻不落」を使った例文となります。

難攻不落の会話例

男性
やったよ。遂にあの伝説の糞ゲーをクリアーしたよ。
女性
えー、今時あんなゲームをやっている人がいたんですか?
男性
だから、ここにいるよ。それにしても長かった。もう嫌になるぐらいに難攻不落で理不尽なプレイの連続に、普通の神経なら絶体に途中で投げ出すよ。
女性
その執念が仕事にいかせれば、いいんですけどね。

男性がとても難しいゲームをクリアーして、その喜びを知人女性に報告しています。

難攻不落の豆知識

「難攻不落」から”守り”に関する四字熟語は、守りの堅い砦の「堅塞固塁」、非常に守りが堅い城「堅城鉄壁」、守りが堅く容易に破られない「堅牢堅固」、堅固な城塞砦の「深溝高塁」、事業を始めるのは容易だが守り続けるのがとても難しい「創業守成」などがあります。

難攻不落の難易度

「難攻不落」は漢字検定4級から8級相当の文字組み合わせで、”攻”は4級で中学レベル、”難”は5級で小学校高学年レベル、”不”は7級、”落”は8級でそれぞれ小学校中学年レベルの四字熟語となります。

難攻不落のまとめ

「難攻不落」は城や砦の守りが堅く攻め落とすのが難しかった事から、たやすく陥落しないやこちらの要望や要求を受け入れない事です。ですから戦などでも使いますが、現在ならスポーツで守備が堅い選手やチーム、それから性格が頑固な上司や友人などに喩えとして用いる便利な言葉です。

難攻不落の高い壁。
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