【言行齟齬(げんこうそご)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

言行齟齬(げんこうそご)

「言行齟齬」は読んで字の如く文字通りの意味となるので、ある意味とても分かりやすい四字熟語となります。”言行”と”齟齬”の意味さえ理解できれば、後は自ずとその通りになるからです。また、世の中にはこの様なタイプが多いので、そこから自然と覚えられると思います。それでは、詳しい解説に入らせて頂きます。

言行齟齬の意味

「言行齟齬」の意味は以下の通りです。
・言葉と行動が食い違う。その人が口にした内容と行動が違うこと。
・言動が一致しない、またその様な人の事。
”言行”は「言うことと行うこと」「言葉と行動」、”齟齬”は「物事がかみ合わない」「食い違い」となり、上記の様な意味合いとなります。要するに、職場の嫌な上司や知り合いに多いタイプで、女性の前では妙に恰好をつけたり、気分次第で物事がコロコロ変わるのと同じような人の事です。所謂、二枚舌や自己中心的に物事を捉え、結果として言葉と言動が食い違う「言行齟齬」となるのです。

言行齟齬の由来・出典

「言行齟齬」の由来は、残念ながら不明です。文献としては、明治時代を代表する福沢諭吉の代表作「学問のすゝめ」(1872年)などに文言が記されています。

言行齟齬の類義語・同義語

「言行齟齬」の類義語には、「言行相反」「口是心非」などが挙げられます。

言行齟齬の使い方・例文

例文1.学生時代の友人は言行齟齬が年々酷くなり、正直付き合いを見直そうと考えている。
例文2.お酒を飲んだ時は調子よくなり、大なり小なり誰もが言行齟齬みたいな感じになる。
例文3.友人は口では適当な事を言うが、その裏ではボランティア活動に懸命に取り組み、こんな言行齟齬もあるんだと感心した。
例文4.スポーツクラブはそれこそ見栄や欲望に嫉妬が渦巻き、特に女性の更衣室などは言行齟齬な自慢が日常茶飯事だ。
例文5.近年の言行齟齬が起こる典型の場所はSNSの世界だろう。金持ち自慢の写真をアップするが、実は生活苦という人は本当に多く、人間の願望の奥深さが垣間見れる。
友人、スポーツクラブ、SNSなどに「言行齟齬」を使った例文となります。

言行齟齬の会話例

男性
給料が安いのに仕事はハードだし、おまけに将来性はないから仕事を辞めちゃおうかな!
女性
またまた、いつもそれを言いますよね。でも、辞めないのを知っていますよね。
男性
俺もアラサーだから、辞めたいけど辞められないのか。それとも、今が転職の最後のチャンスなのか、真剣に考えているよ。
女性
でも、そんな事ばっかり言ってると、言行齟齬って周囲から思われるから、もう少し頑張りましょう。

男性が仕事の愚痴を同僚女性に吐露します。女性の方はなだめようと「言行齟齬」という言葉を使って、辞めないように引き止めます。

言行齟齬の豆知識

「言行齟齬」と類似の諺には、「言うは易く行うは難し」「猫の首に鈴を付ける」などがあります。「言うは易く行うは難し」は口では簡単だが実行するのは難しい、「猫の首に鈴を付ける」は計画段階は良いが実行段階では困難になるという意味です。「言行齟齬」は確信犯や詐欺師的な感覚で、出来もしない事を大口叩いているのか分かりませんが、紹介した諺も含めて微妙にニュアンスが異なります。また、「言行齟齬」の対義語となる発言と行動が一致するのは「言行一致」で、その反対が「言行不一致」です。

言行齟齬の難易度

「言行齟齬」は漢字検定1級から9級相当の文字組み合わせで、”齬”と”齟”は1級で大学一般レベル、残り二文字は9級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

言行齟齬のまとめ

「言行齟齬」は、言動が一致しないという意味で、言った事と行動が食い違う際に用いられます。大勢の前では偉そうな事を言っても、実は何も出来ない良く居るタイプとなります。逆に言うなら、「言行齟齬」を教訓にして、言葉には責任を持つべきとも解釈できます。

言行齟齬では信頼を失う
最新情報をチェックしよう!