【禹行舜趨(うこうしゅんすう)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

禹行舜趨(うこうしゅんすう)

徳のある人や、能力のある人を参考にすることは素晴らしいことですが、いつまでも真似事をしているだけではそこに価値は付きませんよね。それどころか、能力のある人の表面的な部分だけを真似して、あたかも自分が偉くなったかのように振る舞う人もいます。今回は、そんな彼らにピッタリな四字熟語である「禹行舜趨」について詳しく解説していきたいと思います。

禹行舜趨の意味

「禹行舜趨」とは、徳のあるひとの表面的な部分だけを真似しても、それだけでは本質的な部分は伴わないという意味です。見様見真似で能力のある人の真似をして、偶然それっぽく見せることができても、モデルとなる人物と模倣するだけの人物の間には大きな差があるということです。

禹行舜趨の由来・出典

「禹」と「舜」は中国の聖天子です。「行」と「趨」にはどちらも「走る」という意味があり、聖人達の「走る」という表面的な部分だけを真似しても、中身は絶対に追いつかないというところから、「禹行舜趨」という言葉はできました。

禹行舜趨の類義語・同義語

「禹行舜趨」の類義語には、「皮相浅薄」「辺幅修飾」「走馬看花」などが挙げられます。

禹行舜趨の使い方・例文

例文1.禹行舜趨だと肝に銘じて、勉強を怠らない。
例文2.何事も上部しか観察しない彼には禹行舜趨だと教えてやりたい。
例文3.表面だけを模倣して満足げな君には、禹行舜趨という言葉を贈ろう。
例文4.禹行舜趨とは言うものの、能力の高い人間の真似をすることは時に非常に役立つ。
例文5.彼は禹行舜趨に囚われすぎて、他人から技を盗もうとする姿勢が全くない。
禹行舜趨とは言いますが、出来る人間を参考にして、どんど成長していった後にオリジナルを作るのが一番の近道かもしれませんね。

禹行舜趨の会話例

男性
昨日ついに無回転シュートが打てるようになったんだよ!
女性
よかったじゃん!コツを教えてよ!
男性
本田圭介のシュートを真似してるだけだから、コツとかはわからないよ。
女性
禹行舜趨じゃん。そのシュートの原理まで理解できたら、他のシュートにも応用できそうなのにね。

能力の高い人をただ真似するだけでなく、彼らが「なぜ」そうしているのか、「なぜ」そうなるのかを考えながら真似をするだけでも、大きな違いではないでしょうか。

禹行舜趨の豆知識

「禹行舜趨」の意味である「真似る」は、英語で表現すると「imitate」「mimic」「copy」となります。

禹行舜趨の難易度

「禹行舜趨」は漢字検定二級以上のやや難しい四字熟語と言えます。

禹行舜趨のまとめ

今回は、「徳や能力のある人の表面だけを模倣しても、中身はついてこない」という意味の「禹行舜趨」という言葉について解説しました。誰かを参考にする際は、「真似る」のではなく、「研究する」という姿勢で重要かと思います。その人がそうしているのには、それまでの経験や多くの積み上げによって、それが理想だと思われたのでそうしているはずです。「なぜ」という部分を突き詰めるだけで、行動一つとってもその中身が全く違うものになるので、皆さんも是非これを心がけてみて下さい。

禹行舜趨を肝に銘じないと中身が伴わない
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