【画蛇添足(がだてんそく)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

画蛇添足(がだてんそく)

余計な事の表現として「蛇足ながら」という言葉があります。謙遜する際の常套句として何度も聞いた事があると思いますが、この「蛇足ながら」の四字熟語版が「画蛇添足」です。自ずと意味や使い方なども想像できるでしょうが、今回はより詳しく丁寧に解説をさせて頂きます。

画蛇添足の意味

「画蛇添足」の意味は以下の通りです。
・無用や余計な物を付け足す。必要ない物。余計なものを後から付け足し失敗する。
・余計な物、不要な事などの喩え。
・蛇の絵に後から足を描き加え、台無しにした事から。
・略した「蛇足」とも呼ばれる。「がじゃてんそく」とも読む。
蛇の絵に足を付け足し台無しにした事から、無用な物や余計な物を付け足すという意味があります。さらに転じて、迷惑をかける、余計な事をするのは見栄っ張りや調子乗りとも解釈が可能です。それは由来からで、古代中国で蛇の絵を描いた者に酒を振る舞うとなり、使用人達が描き始めます。真っ先に描き終えた一人は余裕から調子に乗って足を描き加えてしまい、それでは蛇ではないと酒を頂けなくなりました。この逸話から繰り返しですが、無用な物や余計な事の喩えとなり、また調子乗りといった意味もあります。拡大解釈をするなら、「得意とする事でも謙虚になるべき」とも読み取れます。

画蛇添足の由来・出典

「画蛇添足」の由来は、中国戦国時代の逸話をまとめた書物「戦国策」の「斉策」となります。

画蛇添足の類義語・同義語

「画蛇添足」の類義語には、「為蛇画足」「為蛇添足」「妄画蛇足」などが挙げられます。

画蛇添足の使い方・例文

例文1.ファッション好きを自負している私だが、無理して高級ブランドばかりをいくつも身に付け、画蛇添足となっていた事を最近まで自覚していなかった。
例文2.妻に買物を頼まれたので、気を遣って他の商品をいくつも購入したら、画蛇添足だと叱責された。
例文3.カレーを作っていて、どうも味が違うと砂糖やしょう油など調味料を付け足したら最終的には画蛇添足となり、食べられない酷い味になった。
例文4.課長に良かれと助言をしたつもりが、画蛇添足な奴という烙印を押されただけだった。
例文5.初めての新車購入で嬉しさからオプションをいくつも付け足したら、納車数週間で交通事故を起こし全損となった。画蛇添足だったと後悔したが、後の祭りで残ったのは高額ローンだけだ。
余計な事、余計な付け足しなどで失敗を「画蛇添足」とした例文です。

画蛇添足の会話例

男性
今回のプロジェクトも失敗しそうだなー。
女性
始まる前から不謹慎ですけど、確かにダメっぽいですね。
男性
何かが足りないから毎回失敗するんだよなー。
女性
でも、私たちのアイディアなどを言っても画蛇添足扱いで、まともに採用されないじゃないですか。だったら、上の言うとおりに淡々と従うだけでいいんですよ。

職場にて、同僚男女が下っ端のアイディアは採用されないと不満を漏らす会話をしています。

画蛇添足の豆知識

蛇は足や腕がなく、その舌や動きから不気味や気持ち悪いとされる一方、歴史的にはどの国や文化でも信仰対象となってきました。日本でも白蛇は縁起良いですし、一部ではお金が貯まるといった迷信めいたものがあります。また、滋養強壮から漢方として蛇は重宝されています。古代中国においては蛇神として、特別な存在と祭られていました。それ故に、「画蛇添足」や「紆余委蛇」「蜿蜿長蛇」など蛇を使った四字熟語や諺などが多数存在するのです。

画蛇添足の難易度

「画蛇添足」は漢字検定準2級から10級相当の文字組み合わせで、”蛇”は準2級で高校レベル、”添”は4級で中学レベル、残り二文字は小学校低学年で習う四字熟語となります。

画蛇添足のまとめ

「画蛇添足」は、古代中国の逸話から、蛇の絵に足を描き加えて失敗した事から、余計な事をするや不要な物を付け足す、また付け足した事で失敗するという意味があります。さらにこの様な事をするのは総じて油断していたりお調子者であるので、その喩えともなります、

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