【生殺与奪(せいさつよだつ)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

直情径行(ちょくじょうけいこう)

生きていれば必ず誰かの下に立って働かなければならない場面ってありますよね。上下関係は適切に利用されれば、仕事の効率がよくなったり、下で働く者たちのモチベーションが上がったりもします。
しかし中には、「セクハラ」や「パワハラ」と言われるような、上下関係を悪い方面で利用した「ハラスメント」のようなものもあります。被害者の中には、「どう対処すればいいのかわからない」「反旗を翻して、もし今の仕事を失えば生活ができなくなる」といった理由で、いつまでも奴隷のような生活を我慢する人もいます。彼らは完全に全ての権利を他人に握られており、まさに「生かすも殺すも」その人次第という状況です。そんな様子を表す「生殺与奪」という四字熟語があるのですが、今回はこの言葉について詳しく解説していきたいと思います。

生殺与奪の意味

「生殺与奪」とは、「相手を生かすも殺すも全て自分にかかっている」という意味です。もう少し柔らかく言えば「他人を操る権利を全て掌握している」ということです。

生殺与奪の由来・出典

相手に「生(命)」を「与える」も「奪う」も自分次第で、殺す(死を与える)のも自分次第ところから転じて、「相手を思うままに操ることが出来る」という意味の「生殺与奪」という四字熟語ができました。

生殺与奪の類義語・同義語

「生殺与奪」の類義語には、「手玉に取る」「活殺自在」などが挙げられます。

生殺与奪の使い方・例文

例文1.生殺与奪の権利は誰にも渡さない。
例文2.彼は生殺与奪の権利を全て上司に握られている。
例文3.他人の生殺与奪の権利を握って利用するような人間にはなるな。
例文4.たった一人の長によって、その国に住む全ての民の生殺与奪権が握られている。
例文5.彼は他人の生殺与奪の権利を使用して、弱者から富を搾取している。
一人の人間を盲信して崇拝することは、自ら生殺与奪の権利を差し出しているようなものです。

生殺与奪の会話例

男性
昨日の鬼滅の刃見た?
女性
もちろん!あのセリフには痺れたよ!
男性
生殺与奪の権を他人に握らせるな!ってところだよね!
女性
そうそこ!自分の人生は自分で切り開いていかなきゃね。

「生」や「殺」という字を絡めると少し大げさにも見えますが、実際に他人に生殺与奪の権を握られている人はたくさんいます。

生殺与奪の豆知識

「生殺与奪の権を他人に握らせるな」というセリフは、『鬼滅の刃 第一話』に出てくるので、気になった方は見てみてください。

生殺与奪の難易度

「生殺与奪」は、漢字検定二級以下の比較的簡単な四字熟語です。

生殺与奪のまとめ

今回は、「自分の思い通りに他人を操作する権利を持つ」という意味の、「生殺与奪」という言葉について解説しました。
生殺与奪の権利は他人に握らせるべきではありませんが、今でも多くの国では、弱者から搾取するシステムやルール作りがなされています。「情報弱者」という言葉があるように、ある一つの事実を知っているかどうかで、簡単に「搾取する・される」という構図が出来上がってしまいます。ドラマ『ドラゴン桜』でもあったように、「馬鹿は賢い人間が作ったルールの下で搾取され続ける」というのは、私たちが知っておくべきことです。知識は何よりも武器になりますから、常に勉強し続けることは大切ですね。

生殺与奪の権利を他人に握らせるな
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