【武芸百般(ぶげいひゃっぱん)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

武芸百般(ぶげいひゃっぱん)

格闘技や武道を習っている、或いは興味がある方は関係深そうな四字熟語にも同様に興味があると思うのですが、どうでしょうか? 今回の「武芸百般」は一般的には馴染みがありませんが、だからこそ専門的な言葉であり個性が際立っています。それでは詳しい解説となります。

武芸百般の意味

「武芸百般」の意味は以下の通りです。
・あらゆる武芸。武道に関する技芸。
・武士が身に付けるべき技芸で、剣術・弓術・馬術・刀術など戦場での戦いに特化した訓練。
”武芸”は「武術の技芸」で、具体的には剣術・弓術・馬術・刀術などで現在なら柔道・剣道・格闘技なども含まれそうです。”百般”は「いろいろな方面」「様々な事柄」となり、二つを合わせて、「戦場で役立つ様々な武術」といったところです。現代流に平たく言うなら、「生きる上で役立つ様々な技術」ではないでしょうか。現に実際に「武芸百般」を使う際には、剣術などを習う意味もありますが、それよりも解釈を拡大させて様々な武術(や学術)を習得した方が、何かと評価され役立つという感じで、「武芸百般」となります。

武芸百般の由来・出典

「武芸百般」の由来は残念ながら詳しく判明していませんが、一説によると、江戸時代末期頃から「武芸十八般」が「武芸百般」に変わっていったとされています。

武芸百般の類義語・同義語

「武芸百般」の厳密な類義語は、四字熟語では残念ながらありません。比較的似ているのが「文武両道」「文事武備」「左文右武」などが挙げられます。

武芸百般の使い方・例文

例文1.武芸百般を身に付ける為、今日は剣術の訓練を師匠にお願いした。
例文2.ハードな訓練に耐えられるのも、武芸百般な一人前の男に一日も早くなりたいからだ。
例文3.本日入社した新人は武芸百般という噂で、いくつもの国家資格を保有して大変仕事ができるそうだ。
例文4.武芸百般で眉目秀麗、おまけに帰国子女で英語ペラペラという男に100万円騙された。
例文5.子供の頃から剣道を習っているが、武芸百般には到底及ばないレベルだ。
武芸百般を使用した例文となります。

武芸百般の会話例

男性
そういえば、子供の頃、剣道を習っていたんだよね。
女性
遊び程度ですけどね。父親や母親が習い事に厳しくて、だから嫌々だったんです。
男性
そうかー。習いたくなかったんだね。
女性
そうです。武芸百般を目指させていたのは理解できますが、当時は苦痛でした。

嫌々剣道をやらされていた剣道について話している会話例です。

武芸百般の豆知識

「武芸百般」と似ていて誤解も多いのが「文武両道」です。しかし「文武両道」は、学問と武道が大変優れているとなるので、武芸全般が指す「武芸百般」とは違ってきます。「文武両道」の類語となるのが「文武兼備」や「允文允武」などです。要は、武道や武芸という枠組みでは同じですが、「武芸百般」だけが例外的な特別な言葉となります。

武芸百般の難易度

「武芸百般」は漢字検定4級から10級相当の文字組み合わせで、中学校から小学校レベルの四字熟語となります。

武芸百般のまとめ

「武芸百般」は、あらゆる武芸という意味で、要するに武芸全般を指す四字熟語です。武芸とは武士が身に付ける武術で剣術・馬術・弓術などです。これらは戦い能力として必須であり、それを踏まえて現代では身に付けるべきスキルの喩えとして「武芸百般」と用いられる場合もあります。

刀を持った武芸百般の武士
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