本末転倒(ほんまつてんとう)
「これでは本末転倒だ」皆さんも一度は使ったり聞いたことがあるのではないでしょうか。比較的日常で使われるこの「本末転倒」という言葉、実は誤用が多く、正確な意味を理解しておらず何となく雰囲気で使っているという人も少なくないかと思います。今回はそのような本末転倒という言葉について、正確な意味やその由来、そして実用的な使い方まで徹底的に解説していきます。
本末転倒の意味
本末転倒の意味は、根本的な物事と些細な物事を取り違えることです。「本末」とは本と末、物事の根本と末梢を指しており、つまり根本的に大事なものと、どうでもよいものを意味しています。「転倒」とはひっくり返ることを意味します。なので、物事の本筋から外れて、関係ないことを熱中してしまうことを本末転倒と言います。
本末転倒の由来・出典
本末転倒の語源は、山本の寺院と末端の寺院の立場が逆転してしまったことにあります。鎌倉時代、今まで天皇や貴族などの身分の高い者のためにあった宗教が武家や庶民のための宗教へと様変わりしていき、山本の寺院よりも地域密着の末端の寺院が段々と人を増やし、力をつけていき、やがて山本の寺院よりも立場が上になってしまいます。このように元々、根本である山本の寺院と末端の寺院の立場が逆転したことから「本末転倒」という言葉が生まれました。
本末転倒の類義語・同義語
本末転倒と似た意味を持つ四字熟語は「主客転倒」「捨根注枝」「冠履転倒」が挙げられます。
本末転倒の使い方・例文
例文1.ダイエットを続けているのに夜食にデザートを食べてしまった。これでは本末転倒だ
例文2.喧嘩の仲裁をしようと思ったのに、話がこじれ状況が悪化してしまった。本末転倒だ
例文3.部屋を片付けるためにゴミを処分していたら、部屋がゴミだらけになってしまい本末転倒だ
例文4.語学のために留学したが、日本人とばかりコミニュケーションをとっているのは本末転倒だ
例文5.塾の課題に力をいれすぎて学校の課題をおろそかにするなんて本末転倒だ
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本末転倒の会話例
日頃の行いから気をつけていきたいですね。
本末転倒の豆知識
元も子もないと意味が似ているようですが、本末転倒とは、根本的なことを取りちがえるという意味です。
一方元も子もないという言葉はすべて失ってしまうという意味なので、使う場合は注意しましょう
本末転倒の難易度
本末転倒は日常会話でもよく耳にする言葉です。言葉からイメージもしやすいので、難易度は比較的に低いです。
本末転倒のまとめ
何かのためにやった結果意味がなくなってしまう状態のため、今一度自分の行いを振り返ってみるのも大事かもしれません