【大山鳴動(たいざんめいどう)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

大山鳴動(たいざんめいどう)

「大山鳴動」とは「騒ぎだけ大きいや大騒ぎの割には結果は小さい事」です。まるで、威勢だけはいいが中身はない人の様で、それぐらい最初の勢いの割には結果が伴わない事です。外見だけを気にする若い男性などに多い感じもしないでもなく、そんな見掛け倒しとも取れる「大山鳴動」についての解説となります。

大山鳴動の意味

「大山鳴動」の意味は以下の通りです。
・騒ぎだけ大きい。騒ぎだけ大きく結果は小さい。大騒ぎ。
・大きな山がうなりを立てる事から、転じて、大騒ぎや意外に小さい事。
・諺「大山鳴動して鼠一匹」の略。
・一般的には「大山鳴動して鼠一匹」と使う場合が多い。
・「太山鳴動」「泰山鳴動」とも書き同義。
”大山”は「大きな山」「大きな勝負」「思い切った賭け事」、”鳴動”は「大きな音で揺れ動く」「地震の際の振動と音響」となり、一見すると大勝負での感情の昂りといった感がありますが、実際には諺「大山鳴動して鼠一匹」の略したものとする扱いが一般的です。そこから、山々が産気づいてもネズミ一匹が生まれただけとして、「騒ぎだけ大きい」「騒ぎだけ大きくて実際の結果が小さい」という意味や喩えとなります。また、そこから単純に大騒ぎとしても使われます。よって、類似となる馬鹿騒ぎ・乱痴気騒ぎ・喧騒・お祭り騒ぎ・騒動・喧騒なども比較的に近い意味合いです。実際の使い方は、「大山鳴動の際には」「大山鳴動が甚だしい」「大山鳴動して鼠一匹そのものだ」といった形などがあります。

大山鳴動の由来・出典

「大山鳴動」の由来は、古代ローマ時代の詩人・ホラティウス(クィントゥス・ホラティウス・フラックス)が詠んだ詩です。

大山鳴動の類義語・同義語

「大山鳴動」の類義語には、「周章狼狽」「右往左往」などが挙げられます。

大山鳴動の使い方・例文

例文1.大物アーティストほどアルバム発売前は「これまでの最高傑作」と大口を叩くが、結局は時代遅れであまり売れないので大山鳴動の典型ケースとなる。
例文2.格好だけ派手で渋谷などで騒ぐ若者は大山鳴動と人から思われる事を理解できないようだ。
例文3.某男性アイドルの事務所は新人グループを熱心にデビューさせPRするが、結局は売れ始めると問題行動から退社するし、生き残っても本当に実力があるのは皆無な大山鳴動して鼠一匹で笑ってしまう。
例文4.子供の頃の夢は大人になると叶わないので、大山鳴動になりたくないなら、どんなに小さな夢も持たない方が身の丈に合っていると感じてしまう。
例文5.正月の芸能人がバカ騒ぎする特番は、派手な演出の割には観終った後は虚無感と司会者の不快な笑い声だけが耳に残り、これが大山鳴動なんだと現実に引きずり戻される。
芸能界などを皮肉めいて「大山鳴動」を使った例文です。

大山鳴動の会話例

男性
ところで子供達はきちんと、塾に通っているの?
女性
それが、あれだけ塾に行きたいって騒いでいたのに、急にトーンダウンして今では止めたいっていいだす始末よ。
男性
何だか困ったものだよ。どうせ、友達が塾に通っているから行きたいって騒いだけど、思いの外勉強が大変で嫌になったんだろう!
女性
そういうのって、確か四字熟語で大山鳴動って言うのよね。

子供達を塾に通わせた夫婦の日常会話です。

大山鳴動の豆知識

「大山鳴動」は諺「大山鳴動して鼠一匹」の事なので、”鼠”に関する四字熟語は、鼠が穴から首を出して様子を窺いどちらかに決めかねる「首鼠両端」、城に棲みつき悪さする鼠から権力者の陰で悪事を働く「城狐社鼠」、鼠の別称で泥棒を意味する「梁上君子」などがあります。

大山鳴動の難易度

「大山鳴動」は漢字検定8級から10級相当の文字組み合わせで、”動”は8級で小学校中学年レベル、”鳴”は9級、”大”と”山”は10級でそれぞれ小学校低学年レベルの四字熟語となります。

大山鳴動のまとめ

「大山鳴動」は諺「大山鳴動して鼠一匹」を略したもので、産気づいた山から鼠一匹が誕生した事から、騒ぎだけは大きい・大騒ぎ・騒いだのに結果は小さいといった意味になります。要するに、期待とは裏腹に結果が伴わない事で、期待外れや失望などの喩えとして使われる言葉が「大山鳴動」です。

彼のいう事はいつも大山鳴動
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