【右往左往(うおうさおう)】の意味と例文と使い方

右往左往(うおうさおう)

長い人生、時にはどん詰まりに陥って二進も三進も行かなくなる時があるものです。ある意味で、そんな時にこそ人としての真価が問われるのです。そんな状況を表現する四字熟語が「右往左往」で、言葉の響きからお気に入りの人も多いと思います。それでは詳しい解説を始めさせて頂きます。

右往左往の意味

「右往左往」の意味は以下の通りです。
・混乱して狼狽える。あわてて混乱している。混乱して秩序がない。
・取り乱したあまり、右に行ったり左に行ったり、あちこちを行ったり来たりする。
・逆さにした「左往右往」も同義。
個人あるいは大勢が混乱すると、状況を把握しようと右に行ったり左に行ったりとバタバタするものです。それを見ていた第三者が加わるとさらにその場は混乱するので、客観的に見るとそんな場は「右往左往」しているとなります。”右往”は「右に出る」「右に行く」、”左往”は「左に出る」「左に行く」となるので、同様の意味を繰り返して混乱や狼狽えていると解釈できます。

右往左往の由来・出典

「右往左往」の由来は、残念ながら不明です。文献としては、平治の乱の顛末を描いた軍記物語「平治物語」(1220年頃)などに文言が残されています。

右往左往の類義語・同義語

「右往左往」の類義語には、「東奔西走」「右顧左眄」などが挙げられます。

右往左往の使い方・例文

例文1.田舎から一人暮らしで初めて東京に行った時は、最寄り駅からアパートまでの道順をすっかり忘れてしまい右往左往してしまった。
例文2.大雨が続くと過去の苦い記憶が甦り、愛娘から愛犬に愛妻まで右往左往してしまう。
例文3.運転歴は長いが首都高は時々しか走らないので、気を抜くと右往左往してしまう。
例文4.何度転職しても、面接が迫ると右往左往して落ち着かなくなってしまう。
例文5.東京駅に行ったら、修学旅行の学生団体に遭遇して、担任教師が右往左往するなと生徒に注意をしていた。
混乱や狼狽えている際に「右往左往」を使った例文となります。

右往左往の会話例

男性
コロナが終息しないね。
女性
本当ですね。ところで、もう行列を作るバーゲンって開催無理なんですか?
男性
今のご時世では当分ダメじゃないかな。密状態だからね。
女性
やっぱりそうですか。私、あの商品を探して大勢が右往左往する時間が好きだったのに…残念です。

バーゲンセールで大勢が右往左往する姿が懐かしいとする会話です。

右往左往の豆知識

「右往左往」は混乱や慌てている様なので、表現する熟語も大変多いです。一例として、「頭が真っ白になる」「パニックになる」「思考停止になる」「気が動転する」「バタバタする」「泡を食う」などです。因みに、穿った見方をすると「行ったり来たり」は結局は元の場所に戻っているので、混乱していると言いつつも実は冷静なのではと思えてしまいます。

右往左往の難易度

「右往左往」は漢字検定6級から10級相当の文字組み合わせで、小学校高学年から低学年レベルの四字熟語となります。

右往左往のまとめ

「右往左往」は、右に行ったり左に行ったりと、混乱して狼狽える様を言い表している四字熟語です。混乱や秩序がない状態でもあり、それぐらい大変でテンパってしまっています。また、この様な状態を注意する際に「右往左往するな」とも使われます。

右往左往して悩み続ける男性
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