【重見天日(ちょうけんてんじつ)】の意味と例文と使い方

重見天日(ちょうけんてんじつ)

「重見天日」とは「苦しい状況からの脱却や良い状況に戻る事」です。人生とは波乱万丈なので、良い状況が延々と続く訳ではないですよね。それどころか、大勢は思い通りにいかず苦しく悩んでいるものです。そんな状況から抜け出して、だんだんと良い方向に向かっているのが「重見天日」です。それでは、解説に入らせて頂きます。

重見天日の意味

「重見天日」の意味は以下の通りです。
・暗い状況から抜け出す。
・辛く苦しい状況から抜け出し良い状況に再び戻る。また戻っている最中。
・「重ねて天日を見る」(かさねててんじつをみる)と訓読する。
”重見”は「再び見る」、”天日”は「太陽」「日輪」、そのまま訳すると「太陽を再び見る」ですが、太陽は縁起が良いや光明が差すとも解釈可能なので、そこから、これまで苦しい状態が続いたがやっと明るい兆しが見え始めたり、或いは完全に脱出して現在は良い状態という意味合いになります。よって類語となるのは、希望が見える・一筋の光が差し込む・視界が開ける・楽観・吉兆・バラ色の未来などの言葉です。使い方としては「重見天日となった」「重見天日となる」といった風になります。

重見天日の由来・出典

「重見天日」の由来は残念ながら不明です。文献としては”重見”は不明で、”天日”は鎌倉時代初期の禅僧・道元による書物「永平道元禅師清規」(13世紀頃)の典座教訓「天日且恁熱」などに文言が記されています。

重見天日の類義語・同義語

「重見天日」の類義語には、「起死回生」「転禍為福」「難局打開」などが挙げられます。

重見天日の使い方・例文

例文1.入社したての頃は毎日が大変で苦しかったが、今では重見天日となって遣り甲斐を感じるほどになった。
例文2.保守王国と呼ばれる地域で選挙が惨敗し、やっと正しい民意が反映されそうだと重見天日になる日々に期待が持てる。
例文3.長い投資家生活で暗黒の日々が続いたが、最近は重見天日な気配が感じ取れて、心なしか体調まで良くなっている。
例文4.受験が終わり今は重見天日な心境だが、暫くしたら再び競争社会の中で熾烈な争いが始まると思うと眩暈がしてきて、このまま一生入院していたいと弱気になってしまう。
例文5.コロナ禍で派遣労働者など低所得で本当に苦しい人には、政府は給付金などの対策を示して重見天日となる希望を見出せるようになぜしないのか本当に不思議だ。
希望を見出したり、逆に否定的に「重見天日」を使った例文となります。

重見天日の会話例

男性
マイホームのローンって、支払いが延々続くよなー。
女性
あなた何言っているの。支払いを続けて完済すると、この家は私達のものなのよ。
男性
私達…? 俺がこれから何十年も働いて払っていくんだけど…。
女性
そうだけど、私も専業主婦で支えているよ。それに、毎月ローンを払っていくとゴールが見えてきて、気持ちや精神的にも重見天日になっていくでしょう。

マイホームのローン返済について夫婦が会話をしています。

重見天日の豆知識

「重見天日」から”太陽”に関する四字熟語は、太陽と月で日月の喩え「金烏玉兎」、秋の冷たい霜と夏の強い日差しから刑罰の厳しさや検察官記章の事でもある「秋霜烈日」、晴れ渡った青空と日の光の「青天白日」、昼間に天に昇るから仙人なる事の「白日昇天」などがあります。

重見天日の難易度

「重見天日」は漢字検定8級から10級相当の文字組み合わせで、”重”は8級で小学校中学年レベル、残り三文字は10級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

重見天日のまとめ

「重見天日」は暗い状況や酷い事態から抜け出す事であり、また、だんだんと状況が良くなって快方に向かっている様です。それは体調がだんだん良くなったり、生活が潤うなど日常生活における様々な事で使える言葉となっています。元々は「太陽を再び見る」と訳せる言葉で、太陽を光明など前向きな解釈からこのような意味合いになりました。

重見天日、暗い状況から抜け出し明るい様子。
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