【口角飛沫(こうかくひまつ)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

口角飛沫(こうかくひまつ)

コロナ渦において、マスク着用が半ば常識となっている現在、最も合致する四字熟語が「口角飛沫」ではないかと個人的に思っています。文字通り、口から唾液の飛沫が飛んでしまう様という意味ですが、そもそもなぜ飛沫が飛ぶのかと問われると案外分からないものです。それでは、コロナとも関連深い「口角飛沫」の解説となります。

口角飛沫の意味

「口角飛沫」の意味は以下の通りです。
・激しい議論で口の端から唾が飛び出る。(唾が出るほど)激しく議論を繰り返す。
・口角沫を飛ばす。口の両脇から唾を飛ばす程の状態。
・諺「口角泡を飛ばす」と同義。
「口角飛沫」は唾が出る程の激しい議論などの喩えですが、コロナ渦の影響もあり単純に唾が飛び散る様を「口角飛沫」としても問題がないですし、意味が通じます。よって、口角沫を飛ばす激しい議論と単純に口角沫を飛ばすの二つの意味となります。”口角”は「口の両脇」「上唇と舌唇の接合部」、”飛沫”は「細かく飛び散る水(又は唾)」「しぶき」となります。元々は激しい議論や口論の際、口角から唾が飛び散るので、その様子を形容した言葉でしたが、コロナ渦によって拡大解釈もされ「飛沫感染」など同様に注意喚起の意味合いも持たれています。

口角飛沫の由来・出典

「口角飛沫」の由来は、残念ながら不明です。文献としては、「口角泡を飛ばす」の場合は小説家・徳富蘆花の「思出の記」(1900年)に文言が残されています。

口角飛沫の類義語・同義語

「口角飛沫」の類義語には、「口角流沫」「議論百出」などが挙げられます。

口角飛沫の使い方・例文

例文1.二人の友人は普段は良好だが、互いに負けず嫌いなので一度火が点くと口角飛沫な言い合いを繰り返し、周囲が冷や冷やする。
例文2.有名な某討論番組は、口角飛沫な舌戦になればなるほどスタジオが盛り上がり白熱する。
例文3.赤子が興奮してなのかそれとも遊んでいるのか、口角飛沫をする様は何とも言えない可愛らしさがある。
例文4.部長や課長はマスクをして口元が隠れても、部下に檄を飛ばす様から口角飛沫になっていると想像できる。
例文5.コロナによって、口角飛沫を飛ばす様な短気な人も大人しくなったのは、唯一の良かった点である。
口論や赤子、短気な人について「口角飛沫」を使った例文となります。

口角飛沫の会話例

男性
最近は会議が短くなって、無駄に熱く語る人もいなくなって、そこが良くなったよね。
女性
コロナによるマスク様様ですね。私もなんだ皆、静かな会議もできるんじゃんと思いました。
男性
だね。今までの口角飛沫な不毛な言い合いは一体何だったんだろう!
女性
でも、会議をストレス発散にしている課長とかは、その場所がなくなってイライラしてそうですね。

職場の会議はこれまで「口角飛沫」な場だったが、コロナによって静かになったと同僚男女が喜んでいます。

口角飛沫の豆知識

「口角飛沫」やコロナ渦をうけて飛沫の飛距離などがどれぐらいなのか調べてみました。くしゃみ、咳、会話とそれぞれ違いもありますが、仮に店内で無風状態とするなら、飛距離は約2~5mとなり、飛沫個数はくしゃみ1回で約4万個、咳でも3000個となります。ですから、マスク着用は必須ですが万能ではないので、マスクをしてもコロナ感染の可能性は十分にあります。店内なら喚起を良くして、数mの間隔を空けるのも大事となります。因みに、PCR検査も唾液採取で行えるようになっています。

口角飛沫の難易度

「口角飛沫」は漢字検定準1級から10級相当の文字組み合わせで、”沫”は準1級で大学一般レベル、”飛”は7級で小学校中学年レベル、”角”と”口”は9級と10級で小学校定低学年レベルの四字熟語となります。

口角飛沫のまとめ

「口角飛沫」は、口から唾が飛び出るほどの議論、口角沫を飛ばすの二つの意味があります。元々は激しい議論の方が比重が高かったようですが、近年はコロナの影響もあり単純に飛沫が飛ぶ様子の意味合いとしても広く知られています。

口角飛沫になるほど熱弁をふるう
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