【青息吐息(あおいきといき)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

青息吐息(あおいきといき)

往年の学園ドラマなどスポーツ青春系やラブコメ漫画などに必ず主人公が落ち込むシーンがありますが、そんな様を連想させてくれる言葉が「青息吐息」です。言葉の意味自体は大凡で理解しているでしょうが、有名過ぎる言葉故に正確には分かっていない人も多い事でしょう。それでは、悩む際の定番とも言える「青息吐息」について解説させて頂きます。

青息吐息の意味

「青息吐息」の意味は以下の通りです。
・困った時や苦しい時、がっかりした時や弱り切った時に出る溜息。その様な状態の事。
・困難で苦しい状態や嘆かわしい時に思わず出てしまう溜息。
”青息”は「苦しみ嘆いた時の溜息」「困窮して溜息が出る様」、”吐息”は「落胆した時などの溜息」「ほっとした時に思わずもらす息」「(単なる)溜息」となり、同じ意味の言葉を繰り返して溜息を強めています。例えば、仕事が上手くいかなく項垂れている際に自然と出る溜息などは典型的な「青息吐息」で、何かしらの問題を抱えていると、思わず溜息が出てしまいがちです。そんな様を「青息吐息」として、使用パターンとしては「青息吐息で働く」「給料が減り青色吐息だ」といった感じです。よって、精神的なストレスや苦痛などで発する溜息やそんな様子を「青息吐息」として、体力的な疲れなどの溜息では使用しません。

青息吐息の由来・出典

「青息吐息」の由来は、中国にも同様の言葉があるので発祥であると推測できますが、それ以上の日本に広まった経緯などは不明です。文献としては、人形浄瑠璃の演目「菅原伝授手習鑑」(1746年)に文言が残されています。

青息吐息の類義語・同義語

「青息吐息」の類義語は、四字熟語では残念ながらありません。ため息を吐かないなら「意気消沈」「戦意喪失」「意気阻喪」などが比較的に近いです。四字熟語以外では、「悲観」「落胆」「憂鬱」といった言葉が挙げられます。

青息吐息の使い方・例文

例文1.父が経営する工場がコロナ渦で苦境に陥り、家族全員が青息吐息で重苦しい雰囲気が漂う。
例文2.フラれた彼女と同じ職場なので、顔を合わす度に気まずくて青息吐息となってしまう。
例文3.仕事も貯金もなく毎日が青息吐息だが、なぜか食欲だけは落ちないから不思議だ。
例文4.成績優秀な友人は、テスト結果が少し悪いだけでも青息吐息でこの世の終わりみたいな表情を見せる。
例文5.妻が家を出て行ってからは、生きる気力がなくなり青息吐息で侘しく過ごすばかりだ。
経営難や元彼女などの文章に「青息吐息」を使った例文となります。

青息吐息の会話例

男性
どうしたの、重苦しいため息を吐いて。
女性
週末、両親が田舎から出てくるんです!
男性
何だ、いいじゃん。久しぶりに親孝行してあげなよ。
女性
それがお見合いの話だって分かっているから…。早く結婚して孫の顔を見せろって。今から青息吐息になりますよ。

職場の女性が、田舎から出てくる両親がお見合いを迫り「青息吐息」となっています。

青息吐息の豆知識

「青息吐息」はため息に関する四字熟語ですが、他には「一唱三歎」「瞻望咨嗟」「髀肉之嘆」などがあります。「一唱三歎」は詩文を称賛や感嘆する、「瞻望咨嗟」は高貴な人を羨みため息をする、「髀肉之嘆」は実力を発揮できずに嘆くという意味です。

青息吐息の難易度

「青息吐息」は漢字検定4級から10級相当の文字組み合わせで、”吐”は4級で中学レベル、”息”は8級で小学校中学年レベル、”青”は10級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

青息吐息のまとめ

「青息吐息」は、困った時や悲しい時や落ち込んだ時などに思わず出てしまう溜息であり、またそんな状態の様子です。仕事や恋愛が上手くいかない時などに、誰しも重苦しい溜息が意図せずに出てしまうもので、ストレスや心の苦しみめいた感情を「青息吐息」と形容します。

青息吐息ばかりの息子が心配だ
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