【星火燎原(せいかりょうげん)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

星火燎原(せいかりょうげん)

一瞬、宇宙や星空などを連想させる「星火燎原」ですが、この言葉もあまり使われないですよね。ですから多分、多くの方が意味を正しく分かっていないと思います。かく言う私も発想力の乏しさから、当然間違えて覚えていた程です。それでは、本当はどの様な意味を持ち、どんな時に使うのは調べてみました。

星火燎原の意味

「星火燎原」の意味は以下の通りです。
・最初は小さな力だが次第に大きくなり、最終的には手がつけられない大きさになる。
・小さいからと油断していると、最後は大問題に発展して防ぎようがなくなる。
”星火”は「小さな火」「星光のような小さな火」、”燎原”は「野原を焼く」「燃え広がった野原」となり、「小さな火から広大な野原が燃え上がる」という意味になります。そこから転じて上記の様な、小さな事と油断をしていると最終的には大事に発展する喩えとして使用されています。要は、「些細な問題でも素早く対処せよ」という教訓になるのが「星火燎原」です。油断大敵と言いますが、人は慣れて緊張を忘れた頃に失敗をします。その失敗が小事で笑ってすませるぐらいなら良いですが、「星火燎原」のように大問題に発展し、後から後悔しても取り返しがつかない場合もあるのです。

星火燎原の由来・出典

「星火燎原」の由来は、中国後漢期の歴史書「後漢書」の「周紆」となります。

星火燎原の類義語・同義語

「星火燎原」の類義語は「燎原之火」、四字熟語以外では「大事は小事より起こる」「大事は小事より過つ」などが挙げられます。

星火燎原の使い方・例文

例文1.ゴキブリ1匹だから放っておいたら、1匹見つけたら30匹は隠れていると話を聞き、星火燎原なんだと痛感した。
例文2.明日から禁煙するとズルズル先延ばししていたら、健康診断で遂に引っ掛かってしまい、自分の星火燎原な性格が災いしたと反省した。
例文3.星火燎原を教訓として非行防止の為に、高校生の娘の門限は18時まででそれを一分でも破ったらスマホ没収が我が家のルールだ。
例文4.妻との微妙な距離感を知っていたが、仕事の疲れや面倒事を避ける事からあまり気にしていなかったら、愛想を尽かされ出て行ってしまった。星火燎原と後悔してもいまさらどうしようもない。
例文5.イジメに発展する原因も最初は些細な事だが、それが星火燎原になるのが今の教育現場なので、教師として小さな違和感も見逃さない集中力を常に持っている。
ゴキブリから教育現場まで「星火燎原」を使った例文となります。

星火燎原の会話例

男性
喫煙者は減ってはいるけど、それでも吸っている人も多いよね。
女性
そうね。私の職場も数人ぐらいは吸っているわ。
男性
たばこは健康もあるけど、始末をきちんとしないと火事になるからね。それが厄介だよ。
女性
うん。星火燎原というぐらいだしね。昔の人は、たばこの不始末で火事も多かったんでしょうね。

夫婦がたばこや火事について会話を繰り広げます。

星火燎原の豆知識

”燎原”は「野原を焼く」という意味ですが、単に燃えるや火事というよりも、激しい勢いで燃える様を表しています。諺には「燎原の火」「燎原の火のごとく」という言葉があるように、まるで津波や嵐のような凄まじさがあります。ですから、火事というのは大変な出来事ですが、さらに強調する意味も込めて「星火燎原」としたのでしょう。

星火燎原の難易度

「星火燎原」は漢字検定1級から10級相当の文字組み合わせで、”燎”は1級で大学一般レベル、”原”と”星”は9級、”火”は10級でそれぞれ小学校低学年レベルの四字熟語となります。

星火燎原のまとめ

「星火燎原」は、僅かな火が野原を焼け尽くす大火事になる事から、転じて、些細な事を放っておくと最終的にはとんでもない大問題に発展するという喩えになります。油断をしないで小事の内に対処するべきという教訓や教えで、大事になってから後悔しても遅いのです。

星火燎原でもはや手遅れだ
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