【悪戦苦闘(あくせんくとう)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

悪戦苦闘(あくせんくとう)

「悪戦苦闘」はかなり有名な四字熟語の一つですよね。口癖の様に思わず発してしまう事もあるのではありませんか? 何より大勢の方々は、毎日の生活や仕事に追われ、それこそ「悪戦苦闘」しながらもなんとかやり繰りしている事だと思います。そんな親しみある「悪戦苦闘」について調べてみました。

悪戦苦闘の意味

「悪戦苦闘」の意味は以下の通りです。
・苦しみながらも懸命に努力する。困難な状況で必死に努力する。
・非常に苦しんで戦う。強敵相手に苦しい戦いをしている。
大きく分けると上記の通りで、非常に苦しい戦いと、そこから必死に頑張っているや勝利の為の努力を称賛する言葉となっています。”悪戦”は「不利な戦い」「苦戦」、”苦闘”は「苦しい戦い」「強敵相手に必死に戦う」「困難に打ち勝とうと努力する」となります。一言で言うと、「苦しい戦いだから努力している訳」で、その”努力”や”苦しみ”がスーパーヒーローや戦隊物の様な「最後に勝つ」といった流れに共感を覚える人が多いのでしょう。遊びやスポーツから仕事、さらには人生における生き様や病気など様々な状況下で表現として使用可能で、その幅広さが親しみある四字熟語として定着しています。

悪戦苦闘の由来・出典

「悪戦苦闘」の由来は、残念ながら明確には判明していません。”悪人”という言葉は鎌倉時代の仏教家・親鸞や浄土宗の法然が編み出したとする説があり、”悪党”は室町時代とも言われ、”悪”に関係する言葉でも諸説が入り乱れています。これら以降に「悪戦苦闘」が誕生したようですが、その先が情報不足です。文献としては、小説家・谷崎潤一郎の「小さな王国」、芥川龍之介の「開化の殺人」に文言が記されています。

悪戦苦闘の類義語・同義語

「悪戦苦闘」の類義語には、「苦心惨憺」「千辛万苦」「難行苦行」などが挙げられます。

悪戦苦闘の使い方・例文

例文1.入社してから一貫して品質管理だったが、なぜか昨年から営業に配属され悪戦苦闘の連続だったが、最近は遣り甲斐や面白さが分かってきた。
例文2.世界中がコロナ対策で悪戦苦闘をしている。
例文3.数日前に購入した大人気ゲームを悪戦苦闘しながらも、なんとかクリアー出来た。
例文4.政治家が最も懸命になるのは、己の不正が発覚しないように悪戦苦闘する時だけだ。
例文5.悪戦苦闘しつつも、今回もテストで満点が取れた。
苦労をしているといった解釈での「悪戦苦闘」を使った例文となります。

悪戦苦闘の会話例

男性
大丈夫。ちょっと仕事量が多かったかな?
女性
これぐらい全然平気ですよ。
男性
でも、その割には悪戦苦闘している様に傍から見えるよ!
女性
実は、もう一杯一杯なので少し助けて下さい。これじゃ、明日まで終わりそうにないです。

職場にて、後輩女性に頼んだ仕事の様子を窺う会話です。

悪戦苦闘の豆知識

「悪戦苦闘」以外で”苦しみ”や”苦労”に関する四字熟語は、「意匠惨憺」「縁木求魚」「韓信匍匐」「臥薪嘗胆」「苦髪楽爪」などがあります。また、”苦労”の反対は”安楽”や”気楽”となるので、その様な意味合いの四字熟語は「安楽浄土」「極楽浄土」「冷吟閑酔」「浅酌低唱」「悠悠閑適」「愉快適悦」などです。

悪戦苦闘の難易度

「悪戦苦闘」は漢字検定4級から8級相当の文字組み合わせで、”闘”は4級で中学校レベル、残り三文字は7級から8級で小学校中学年で習う四字熟語となります。

悪戦苦闘のまとめ

「悪戦苦闘」は、苦しみながらも懸命に努力するや強敵相手に苦しい戦いをしているという意味になります。スポーツや仕事など日常の様々な場面で、誰もが共感して使いやすい特徴を持ち合わせ、それが老若男女を問わず幅広く使用される四字熟語となっています。

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