【応接不暇(おうせつふか)】の意味と例文と使い方

応接不暇(おうせつふか)

年末や繁忙期など、人によっては猫の手を借りたいほど忙しいと感じる事もあるでしょう。そんな様を表現する四字熟語が今回の「応接不暇」になります。一見すると、”応接”と”不暇”でどうすれば忙しいとなるのか理解が難しいですが、それでも暇ではないので忙しいとも思えますよね。それでは、忙しく時間がない人にも短時間で分かって貰えるような解説をさせて頂きます。

応接不暇の意味

「応接不暇」の意味は以下の通りです。
・非常に多忙な様。物事が次から次へと起こり対応できない。
・忙しすぎて全てを対応できない。
・来訪者が多く一人ずつきちんと対応できない。
”応接”は「人と面会する」「人を持て成す」「訪れた人を招き持て成す」、”不暇”は「忙しい」「暇がない」となり、忙しいので訪れた人の相手を出来ないという意味になります。それぐらい忙しい様なので、非常に多忙や多忙を極めるといった喩えでも使われます。さらに深読みすると、何で忙しいのかは分からないので、逆に言うなら仕事からプライベートと幅広く忙しい様を使える言葉です。サラリーマンから専業主婦まで忙しい様を使えるのは大変貴重で、使い方としては「応接不暇の為」「応接不暇なので」「応接不暇を極めて」といった形になります。

応接不暇の由来・出典

「応接不暇」の由来は、中国南北朝時代の皇族・劉義慶による文言小説「世説新語」の「言語」となります。

応接不暇の類義語・同義語

「応接不暇」の類義語には、「多事多忙」「身辺多忙」などが挙げられます。

応接不暇の使い方・例文

例文1.応接不暇を理由にお客との会合をキャンセルしようか上司に相談しようと思っているが、多分無理だろう。
例文2.アメリカ大統領選挙を見ていると、開票所で集計するスタッフこそ応接不暇で大変そうに思えてならない。
例文3.歯医者を数週間前から予約していたが、直前になり仕事が応接不暇な状況に陥り、キャンセルの電話を入れる事にした。
例文4.受付の気になる女性に声を掛けたら、話して早々に「応接不暇なので食事とかは無理」と断られた。
例文5.仕事を辞めてからは、あれだけ応接不暇な毎日に嫌気がしていたのに、今では懐かしくて戻りたいと思うから不思議なものだ。
忙しいや多忙といった文章に「応接不暇」を使った例文となります。

応接不暇の会話例

男性
週末が運動会だったよね?
女性
そうよ。あなた、今年は出席できるのよね? 子供達が楽しみにしているんだから。
男性
大丈夫。大丈夫なんだけど、急に忙しくなる事があるから…。
女性
そう言って、去年も応接不暇を理由に急遽無理になったのよ。今年はお願いしますよ。

直前に迫った子供達の小学校の運動会への参加について、中年夫婦が会話を繰り広げます。

応接不暇の豆知識

「応接不暇」の様に多忙を意味する四字熟語は、「多事多端」「東行西走」「東奔西走」「南船北馬」などがあります。諺なら「紺屋の白袴」「立っている者は親でも使え」「猫の手も借りたい」「貧乏暇なし」「盆と正月が一緒に来たよう」などがあります。多忙に関する表現は他にも、「過密スケジュール」「殺人的な忙しさ」「目まぐるしい」「息つく間もない」といったものがあります。

応接不暇の難易度

「応接不暇」は漢字検定4級から7級相当の文字組み合わせで、”暇”は4級で中学レベル、”応”と”接”は6級で小学校高学年レベル、”不”は7級で小学校中学年レベルの四字熟語となります。

応接不暇のまとめ

「応接不暇」は忙しいや多忙を意味する四字熟語で、来客の対応も出来ない程の忙しさを表しています。そこから、仕事や家庭など忙しい状況の喩えでも使われます。多忙の類語は非常に多く、四字熟語以外も含めるとその数はかなりのもので、使い分けが難しくなるのが難点かも知れません。

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