【喪家之狗(そうかのいぬ)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

喪家之狗(そうかのいぬ)

「喪家之狗」とは「喪中という事から、食事や餌が無くて痩せて元気がない人や飼犬の喩え」です。葬式があると悲しみのあまり食事が喉を通らなくなり、だから思いっきり痩せてしまう人もいますよね。すると愛犬への餌やりも忘れがちなので、そんな様子を表現したのが「喪家之狗」です。

喪家之狗の意味

「喪家之狗」の意味は以下の通りです。
 ・元気がなく痩せ衰えている人。
 ・落胆した志がない人、身を落ち着かせる事がなく放浪している者の喩え。
 ・喪中の家では誰も飼犬の面倒を忘れてしまい痩せ細ってしまう事から、痩せ細った人や犬に放浪者などを指す。
 ・諺「喪家の狗」も同義。
”喪家”は「葬式をしている家」、”狗”は「犬」で、葬式をしている家で飼われている犬が「喪家之狗」です。葬式は忙しいので犬への餌やりを忘れてしまう事が多く、それが転じて、餌が食べられず痩せ細った犬や飼い主に捨てられた宿なしの犬、或いは葬式という事で元気がない人や痩せてしまった人、放浪者といった喩えにもなります。

喪家之狗の由来・出典

「喪家之狗」の由来は中国前漢時代の歴史書「史記」の「孔子世家」、又は「史記」の「孔子」となります。

喪家之狗の類義語・同義語

「喪家之狗」の類義語には、「忌中の犬のよう」「喪狗」などが挙げられます。

喪家之狗の使い方・例文

例文1.営業成績が悪く仕事が首になり、最初は解放感から嬉しかったが段々と喪家之狗になって生気が無くなってしまった。
例文2.犬を飼う時はどんな時も必ず世話をして喪家之狗にさせないと誓いをするべきだ。
例文3.妻が家を出て行ってからは自分でも喪家之狗のようになった自覚はあるが、どうにも何もやる気が起きないのだから仕方がない。
例文4.権力者が事件に巻き込まれ、子分達は食事が喉を通らない喪家之狗になると予想したら見事に裏切られ、全員が血色も良く食事や睡眠をきちんと出来ていて実に打算な関係であったと明らかになった。
例文5.どんなに地方で自然災害が起ころうと、政府に喪家之狗となっている人々を気遣う気持ちは1ミリもなく、代わりにカルトの親玉にはせっせと愛想を振りまく。
「喪家之狗」を使った例文となります。

喪家之狗の会話例

男性
少し痩せたかな?
女性
そうね…。喪家之狗と言うと少しオーバーだけど、顔色も悪そうね。
男性
やっぱり…。どうも夏バテ気味でろくなものを食べていないんだよ。
女性
本当に体調悪くなるから、栄養良い食事をした方がいいわよ。

夏バテ気味の男性と同僚女性の会話内容です。

喪家之狗の豆知識

「喪家之狗」から”犬”に関する四字熟語は、主人や他人の為に犬や馬のように働き力を尽くす「犬馬之労」、ウサギが死ぬと猟犬は不必要となって食べられてしまう「兎死狗烹」、ロバや犬の鳴き声のように聞く価値がない「驢鳴犬吠」などがあります。

喪家之狗の難易度

「喪家之狗」は漢字検定準1級から9級相当の文字組み合わせで、”之”と”狗”は準1級で大学一般レベル、”喪”は準2級で高校レベル、”家”は9級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

喪家之狗のまとめ

「喪家之狗」は葬式をしている家で飼われている犬から、痩せて元気がない人や餌が食べられず痩せ細った犬といった意味になります。要するに葬式の最中なので、家族や犬も元気がなく食事もまともに食べられないので痩せていってしまいます。

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