【五里霧中(ごりむちゅう)】の意味と例文と使い方

五里霧中(ごりむちゅう)

困っている時などに思わず、「五里霧中」が口癖の様に出てしまう人も居ると思います。有名な四字熟語であり、意味もシンプルで使いやすく覚えやすい。そんな老若男女を問わず馴染み深い四字熟語「五里霧中」について詳しく解説をさせて頂きます。

五里霧中の意味

「五里霧中」の意味は以下の通りです。
・今後の方針や見通しが立たない状態。
・物事の様子が分からず、どうしたら良いのか分からない。非常に困っている。
・判断つかない状況から手探りで始めた状態。
・霧の中でどの方向に行くべきか見当がつかない状態から、迷っていたり決断できない喩え。
”五里霧”は一里が500mなので「四方2500mが霧だらけ」、”中”はそのまま「~の中」といった意味です。そこから、四方に深い霧が立ち込める状態を指している事から、物事の状態が分からない、今後の見通しが立たない状態の喩えとなります。また、そんな霧の中から脱出しようと、手探りで始めた状態の意味も含まれています。端的に言うなら「とても困っている」で、そこから何とか模索している状態ともなります。

五里霧中の由来・出典

「五里霧中」の由来は、中国後漢朝の歴史書「後漢書」の「張楷伝」です。張楷が得意とした姿をくらます秘術「五里霧」を何度も使ったと伝えられています。

五里霧中の類義語・同義語

「五里霧中」の類義語には、「有耶無耶」「暗中模索」「曖昧模糊」などが挙げられます。

五里霧中の使い方・例文

例文1.受験勉強とは不安との闘いで、それは五里霧中の様なものである。
例文2.三人の恋人を一人に絞るのは彼女たちを五里霧中にさせるだけと、イケメンが上から目線で講釈を垂れた。
例文3.旅行で訪れた北海道の釧路をドライブしていたら突然霧に巻き込まれ、本当に五里霧中の様な状態になり不安で驚いた。
例文4.両親が離婚しそうで、残された子供たちは五里霧中となる寸前だ。
例文5.コロナショックによる飲食店やカラオケ店は、どこも五里霧中ながら徹底ケアで営業を短縮しながら続けている。
未来が不透明な状況はとても不安ですよね。

五里霧中の会話例

男性
この先、将来が心配じゃない。美味しいご飯を食べている時ほど、これが最後になるのではと不安で。
女性
ちょっと、食事中は前向きになろうよ。大丈夫。私達は友達だし、明日も一緒にご飯を食べるから。
男性
でも、日本は借金大国で高齢化。そこにコロナショック。政治家は無能ばかりで、不安だよ。
女性
そうだね。でも世界中が五里霧中でも、少しずつ前進しているから。きっと将来は良くなるよ。

将来が見えないからこそ準備してやらないといけないことはたくさんありますよね。

五里霧中の豆知識

「五里霧中」と同じで「後漢書」を由来とする四字熟語は、「大器小用」「白水真人」「糟糠之妻」などがあります。また漢数字の”五”を使った四字熟語は、「五分五分」「五倫五常」「四肢五体」「十悪五逆」「一五一十」など多数存在します。

五里霧中の難易度

「五里霧中」は漢字検定4級から10級相当で、中学校から小学校低学年レベルの容易な四字熟語となります。

五里霧中のまとめ

「五里霧中」は、方針や見通しが立たない状態であり、どうしたら良いのか困っている際に用いる四字熟語です。また、そこから手探りで始めた状態とも解釈可能です。元々は深い霧で進むべき方向を見失った事で、そこから今後の方針や見通し立たないなどの喩え表現となります。

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