九死一生(きゅうしいっしょう)
映画｢ダイ・ハード｣などは、正に｢九死一生｣の連続ですよね。このスリルが人々を惹き付けて名作となったのですが、この様な絶体絶命のピンチをなんとか助かるのが｢九死一生｣です。多くの場合、｢九死に一生｣や｢九死に一生を得る｣と言った諺として使う方が愛着があると思います。それでは、詳しい解説を始めさせて頂きます。
九死一生の意味
・奇跡的に助かる。絶体絶命の危機からかろうじて助かる。
・(現在が)大変危険な状態。
・命を投げ出すほどの覚悟で挑戦や実行する。
｢九死一生｣は大きく分けると上記3つの意味があり、危険状態から助かる、(現在が)危険状態、そんな危険状態に挑むや気概として必死で努力するというものです。それぞれ微妙にニュアンスが異なりますが、一般的には危険状態から助かるという使い方が多いです。”九死”は｢命が助からない可能性が高い｣｢死が避けがたい｣、”一生”は｢人生｣｢生涯｣｢命が助かる｣という意味があります。
九死一生の由来・出典
｢九死一生｣の由来は、残念ながら判明していません。文献としては、平安時代の源経頼の日記｢左経記｣に｢九死一生｣を使った漢文が記され、最古とされています。他には、明治時代を代表する翻訳小説｢花柳春話｣などでも使用されています。
九死一生の類義語・同義語
｢九死一生｣の類義語には、｢十死一生｣｢万死一生｣などが挙げられます。
九死一生の使い方・例文
例文1.コロナウイルスに感染した時は人生が終わると思ったが、九死一生でなんとか退院できた。
例文2.大震災に見舞われ九死一生となったが、現在は復興も進みなんとか生活が出来ている。
例文3.九死一生とは無縁の平平凡凡な人生を歩みたい。
例文4.兄が高速道路で事故を起こした知らせを聞いた時は、母も私も九死一生なのではと胸が痛んだ。
例文5.脱サラしてラーメン屋を開業するのは、九死一生な賭けだと分かっているが、どうしても夢を叶えたくて挑戦すると決めた。
文章５
九死一生の会話例
若い人は症状が出ないことが多いと言われているので、新型コロナウイルスを甘く見ている人は多いですよね。
九死一生の豆知識
上記の意味で解説しましたが、｢九死一生｣には3つの意味があります。しかし、大抵の人は、危険状態から奇跡的に助かる際に使うのが一般的です。その理由として、故事成語や諺としての｢九死に一生を得る｣が関係してきます。この意味が｢危険状態からかろうじて助かる｣だけとなり、危険状態や挑戦･実行は含まれないからです。それが四字熟語｢九死一生｣もその様に捉えてしまう人が多いようです。
九死一生の難易度
｢九死一生｣は漢字検定5級相当で、小学校高学年レベルの比較的に容易な四字熟語となります。
九死一生のまとめ
｢九死一生｣は、奇跡的に助かる、危険状態から助かる、危険状態、命を投げ出す覚悟で挑戦や実行するという意味を持つ四字熟語です。それぞれ微妙に意味合いが異なりますが、通常は奇跡的に助かるや危険状態から助かるという使い方をされます。
