一触即発(いっしょくそくはつ)
｢一触即発｣は、血の気の多い男性が好みそうな言葉ですよね。プロレスやボクシングなど格闘技ではお馴染の四字熟語であり、また敵対する国々や政治家同士を形容する際にも使用されます。因みに、大阪ではこれをもじって、｢一食即発｣という食べ歩きイベントも開催されているそうです。それでは、今にも乱闘や戦争が起こりそうな緊張感がある｢一触即発｣について解説となります。
一触即発の意味
｢一触即発｣の意味は以下の通りです。
・緊迫や緊張状態。危機に直面している。危険と背中合わせ。
・少し触れただけで爆発しそうな意味から、些細な事から緊急事態が発生しそうな様子。
平たく言うなら、｢大変危険な状態｣が｢一触即発｣です。ですから、敵対するプロレスラーや与党と野党の政治家など二人による対立から、過去に世界大戦で戦闘や対立した国同士など、規模には関係なく双方が緊張状態という事です。双方とも何か少しでも切っ掛けがあれば爆発しそうなので、これが先に進むと乱闘や戦争に突入してしまいます。”一触”は｢一度触れる｣｢少し触る｣、”即発”は｢即座に爆発する｣｢すぐに出発する｣となります。
一触即発の由来・出典
｢一触即発｣の由来は、中国明代の劇作家･李開先の｢原性堂記｣となります。
一触即発の類義語・同義語
｢一触即発｣の類義語には、｢一髪千鈞｣｢危機一髪｣などが挙げられます。
一触即発の使い方・例文
例文1.かつての一部中学校や高校は不良達が牛耳り、他校のライバル不良とは一触即発の状態が続いていた。
例文2.飲酒運転からあおり運転厳罰化と警察や検察は国民の声を反映させているが、汚職議員には相変わらず甘く何れは国民と一触即発になりそうだ。
例文3.プロレスラーが試合前に見せる一触即発な緊張状態は、まるでお約束のコントのようだ。
例文4.米中関係は常に一触即発だが、トランプが大統領に再選しなければ緩和する方向に動くだろう。
例文5.スポーツの場合は、観客の煽りを受けて選手やチームが一触即発に発展する場合もある。
危機に直面を｢一触即発｣とした例文となります。
一触即発の会話例
短気な課長の陰口を、同僚男女2人が言いあっています。
一触即発の豆知識
｢一触即発｣は危険的な緊迫や緊張状態ですが、心理的な不安や緊張となるのは｢暗雲低迷｣｢意馬心猿｣｢有耶無耶｣｢左顧右眄｣｢五里霧中｣などです。これらは爆発や暴発する危険はありませんが、心は不安定でさらに酷くなると｢一触即発｣にまで発展する可能性を秘めています。
一触即発の難易度
｢一触即発｣は漢字検定4級から10級相当の文字組み合わせで、中学校から小学校低学年レベルの四字熟語となります。
一触即発のまとめ
｢一触即発｣は、緊迫や緊張状態を指す四字熟語です。対立関係にある個人や国同士が、何か些細な事をきっかけに緊急事態に発生するその一歩手前の状態です。ですから大変危険な事態であり、周囲は何とか穏便にならないかと願っています。
