【緩急自在(かんきゅうじざい)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

緩急自在(かんきゅうじざい)

不器用であったり要領が悪い人などは、「緩急自在」に物事を対処する人に憧れてしまいますよね。ONとOFFの使い分けが巧みというか、それだけ思い通りに出来ると毎日が楽しくて仕方がないと思ってしまいます。「緩急自在」は野球の投手などで使われる事が多いですが、他にも能力高い人を称賛する際に使われる傾向があります。それでは「緩急自在」に感じる様な解説をさせて頂きます。

緩急自在の意味

「緩急自在」の意味は以下の通りです。
・自由自在に操る。意のままに操る。
・状況に応じて臨機応変に対応する事で、早くしたり遅くしたり緩めたり厳しくする。
・瞬時に場面に対応できる能力で、弱めたり強めたりといった絶妙な操作ができる。
”緩急”は「緩やかと急な事」「遅い事と速い事」「緩い事と厳しい事」、”自在”は「意のまま」「思い通りに出来る」「仏教用語で煩悩を解放し何でも思う通りに出来る能力」となり、上記の様な何でも意のままに操るのが「緩急自在」です。最も良く使われる一つに、プロ野球などにおける投手の投球スタイルがあります。遅い球と速い球、それにカーブなどの変化球を巧みに取り入れた投球は「緩急自在のピッチング」と表現されます。他にも、競馬や車のレースなどでもマシンや馬を巧みに操る騎手やドライバーに対して用いられます。よって、それだけ能力高い人を称賛する際に「緩急自在」を使い、云わば蔵人好みのテクニシャンといった感があります。

緩急自在の由来・出典

「緩急自在」の由来は、残念ながら不明です。文献としては、小説家・山崎豊子の「白い巨塔」(1965年)などに文言が記されています。

緩急自在の類義語・同義語

「緩急自在」の類義語には、「一張一弛」「自由自在」「縦横無碍」などが挙げられます。

緩急自在の使い方・例文

例文1.新人投手の緩急自在なピッチングに、相手チームは手を焼いて三振の山となっている。
例文2.故田中角栄は緩急自在な演説で聴衆の心を鷲掴みにする名人だった。
例文3.メッシやイニエスタの緩急自在なドリブルを止めるのは至難の業だ。
例文4.サボっていると思ったら急に誰よりも真面目になるなど、同僚は緩急自在に仕事をこなして上司からもメリハリがあると評価が高い。
例文5.モテる秘訣を訊いたら、緩急自在なトークが大事とホスト歴20年以上の○ャニーズジュニアの様な顔をしたベラランが教えてくれた。
野球やサッカーなどに「緩急自在」を使った例文となります。

緩急自在の会話例

男性
どう、俺の運転上手いでしょう?
女性
えー、よく分からない。でも、さっきはスピード出し過ぎじゃない。安全運転してよ!
男性
高速だから、あれぐらいは平気だよ。それに流れに乗っていたからね。緩急自在な運転でしょう。
女性
じゃあ、緩急自在の”緩”を強めで運転して下さい。

男女二人がドライブデートをしている車内の会話です。

緩急自在の豆知識

「緩急自在」とは現在は巧みなスキルを称賛する言葉として定着している感もありますが、”緩急”の歴史を振り返るとかつては鉄道におけるブレーキを取り付けた車両「緩急車」の事でもありました。列車を駅に停める役割がブレーキですが、非常時の事故防止で使う役目も多く、専門の乗組員が作業にあたる程でした。それぐらい、動き出した列車を止めるのは大変な事だったので、それが現在の巧みなスキルに結びついたのかも知れません。

緩急自在の難易度

「緩急自在」は漢字検定3級から9級相当の文字組み合わせで、”緩”は3級で中学卒業レベル、”在”は6級で小学校高学年レベル、”急”は8級で小学校中学年レベル、”自”は9級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

緩急自在のまとめ

「緩急自在」は意のままや自由自在に操るという意味で、主にスポーツや仕事などで使われる四字熟語です。状況に応じて、早くしたり遅くしたり、又は強くしたり弱くしたりなど思い通りに操作するスキルが巧みな事から、称賛する際に使われる事が多いです。

緩急自在な動き
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