【水天一碧(すいてんいっぺき)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

水天一碧(すいてんいっぺき)

晴れ渡った青い海とどこまでも続く地平線。そんな景色を連想させる四字熟語が「水天一碧」です。ここまでスッキリ爽快に感じさせてくれる四字熟語も珍しいと思いますが、個人的にはスピーチや座右の銘などでもっと取り上げたり紹介すべき素晴らしい言葉だと思います。それでは解説に入らせて頂きます。

水天一碧の意味

「水天一碧」の意味は以下の通りです。
・晴れ渡った海の沖合で、水の青と空の青が一つになって境目が分からない状態。
・水平線で海と空の境目が区別できなくなり、まるで全てが青い色で溶け合っている。
”水天”は「水と天」「水と空」「海と空」、”一碧”は「空と水面が青一色になる」「一面が青々」となり、合わせて上記の様になります。より詳しく解説すると、日本人的には夏の青空と海を連想しがちですが、元々は秋の海と青空から誕生した言葉とされています。秋の晴れ渡った日は、遠い先の海上の水平線で空と海の青色が見事に溶け合い、まるで一続きの様に錯覚をして見えます。それが「水天一碧」で、季節感や趣を感じさせます。実際に使う場合は景色や美しさを表現するパターンが大半となり、逆に言うならそれ以外では難しくなります。

水天一碧の由来・出典

「水天一碧」の由来は、中国唐代時代の詩人・王勃が詠んだ詩「滕王閣序」となります。

水天一碧の類義語・同義語

「水天一碧」の類義語には、「水天彷彿」「水天一色」などが挙げられます。

水天一碧の使い方・例文

例文1.北野監督の初期作品で印象的な北野ブルーは、どことなく水天一碧を思い出させる
例文2.大金を掴んだ成功者は週末になるとクルーザーで大海原に乗り出し、誰にも邪魔されない特等席から水天一碧を感じて日常を忘れる贅沢な楽しみを満喫している。
例文3.北海道旅行に行ったとき、偶然目撃した水天一碧は一生忘れない思い出だ。
例文4.薄給でGo To トラベルを利用するお金すらないので、専ら動画で水天一碧を疑似体験する事しかできない。
例文5.愛犬と海岸に座り込み水天一碧なる瞬間を心待ちにしていたら、柄の悪い地元住民に絡まれそそくさと逃げ出し、二度と海には来ないと誓った。
「水天一碧」を様々な場面で使った例文となります。

水天一碧の会話例

男性
週末海に行かない?
女性
いいけど、海って夏じゃない。今は秋だから寒くない?
男性
海には入らないから大丈夫。何よりも水天一碧の景色が最高なんだよ。
女性
水天一碧って、海と空が同色に見えるあれでしょう。そんな景色を見に行こうって、おしゃれだねー。

恋人同士が、秋の海に出掛けて「水天一碧」を眺めようという計画を立てています。

水天一碧の豆知識

「水天一碧」は海と空が一つに見える様を表す言葉ですが、この様な自然の空に関するのは「海闊天空」「行雲流水」「日月星辰」「万里鵬翼」といったものがあります。これらは単純に広大な空としたものと、そこから転じて心が大きいや自由さを象徴するものに分けられます。

水天一碧の難易度

「水天一碧」は漢字検定準1級から10級相当の文字組み合わせで、”碧”は準1級で大学一般レベル、残り3文字は10級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

水天一碧のまとめ

「水天一碧」は、青い空と青い海が水平線上でまるで溶け合っている様に見える錯覚を表現した言葉で、趣を感じさせる事から人気となっています。空と海面が一続きで境界がはっきりせず全てが青色になるのは、自然が生み出した美しさに感謝したくなる幻想さを漂わせています。

水天一碧に目を奪われる
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