【晴好雨奇(せいこううき)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

晴好雨奇(せいこううき)

「晴好雨奇」は文字通り、天気に関する四字熟語です。しかし、単なる天気だけから捻りが転じて、景色や景観といった趣がある言葉への昇華に成功しています。個人的には、大自然溢れる場所への旅行が好きであったり、そんな景色をいつまでも眺められる人にはぜひ覚えてもらいたいものです。それでは、解説に入らせて頂きます。

晴好雨奇の意味

「晴好雨奇」の意味は以下の通りです。
・晴れでも雨でも自然の景観は大変素晴らしい。
・晴天でも雨天でも自然の景色は眺めが良く趣がある。
・天気に関係なく美しい自然の景色は良いもの。
・逆さにした「雨奇晴好」も同義。
「晴好雨奇」は、晴れの日は眺めが美しく、雨の日もまた別の美しさが楽しめる事から、美しい自然の前ではどんな天気でも満足するという解釈の四字熟語です。そこから、大自然の美しい景色や趣がある際に用いられる代表的な四字熟語で、地名に「晴好雨奇」を付け足すのが広く知られ、例として「富士山での晴好雨奇は大変絶景なので人生で一度は経験すべき」といった使い方が出来ます。また、逆に捉えると、素晴らしい景色の前では天気の良し悪しなどは意味がなく、それぐらい自然の美しさは別格であると理解できます。

晴好雨奇の由来・出典

「晴好雨奇」の由来は、中国北宋の政治家・蘇軾による「飲湖上初晴後雨」の句「水光瀲灔として晴れ方に好く、山色空濛として雨も亦た奇なり」を略したものです。

晴好雨奇の類義語・同義語

「晴好雨奇」の類義語には、「雨奇晴好」「風光明媚」などが挙げられます。

晴好雨奇の使い方・例文

例文1.幼い娘を東京タワーの展望台に連れていったら、その晴好雨奇な眺めに心を打たれたようで、帰りたくないと駄々をこねるほどだった。
例文2.頑張って3階建てのマイホームを購入したが、屋上からの景色は晴好雨奇そのもので、これならローン払いも納得の価値がある。
例文3.ドライブをして、途中で晴好雨奇な眺めを楽しみ、最後に余韻からスピード違反で捕まるのが、かつての休日ルーティンだった。
例文4.定年退職した叔父は、全国各地の絶景スポットをキャンピングカーで回り晴好雨奇を満喫する余生を送っている。
例文5.晴好雨奇な場所でお酒を飲むのが、人生の最高な贅沢な一時である。
ドライブやマイホームなどに「晴好雨奇」を使った例文となります。

晴好雨奇の会話例

男性
会社の屋上行ったことある?
女性
あ、そういえば一度もないかも知れないです。
男性
それは、この会社に入って大分損しているよ。一度は屋上から景観を楽しんでみてよ。その美しさは最高だよ。
女性
晴好雨奇って呼べるぐらい、良さそうですね。今度時間がある時に行ってみます。

女性同僚に会社屋上からの景色を勧めるという会話です。

晴好雨奇の豆知識

「晴好雨奇」は晴れや雨天時の景色の素晴らしさですが、四字熟語では他にも晴れや雨に関する四字熟語は多くあります。有名なのは「青天霹靂」「青天白日」ですが、他にも「水天一碧」「雨栗日柿」「旧雨今雨」などです。かつての中国や日本は、現在の気象予報とは大きく隔てる観天望気で、要は生物の動きなどから天気予想をするものでした。ですから、雨がいつ降るかは殆ど勘のようなもので、それだけに重要度は晴れ以上を示し、「恵みの雨」という言葉にも繋がったのでしょう。

晴好雨奇の難易度

「晴好雨奇」は漢字検定4級から10級相当の文字組み合わせで、”奇”は4級で中学レベル、”好”は7級で小学校中学年レベル、”晴”と”雨”は9級と10級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

晴好雨奇のまとめ

「晴好雨奇」は、自然の景観の素晴らしさについての四字熟語で、晴れでも雨でも美しい景観は趣がありどちらも良いといった意味になります。要は、美しい景色の前では天気の良し悪しは無意味になるという事なのでしょう。

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