【弱肉強食(じゃくにくきょうしょく)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

弱肉強食(じゃくにくきょうしょく)

子供の頃は必ず一度は「弱肉強食」を「焼肉定食」や「弱肉給食」と呼び、冗談めかして笑っていたものです。それが大人になると、資本主義や拝金主義の最たる例として途端に重苦しい言葉となるのですから、不思議なものです。強い者が権力を握るこの世の中は正に「弱肉強食」なのでしょうが、同時に虚しさも覚えるものです。それでは、そんな「弱肉強食」の解説となります。

弱肉強食の意味

「弱肉強食」の意味は以下の通りです。
・弱い者が強い者の餌食になる。強い者が栄える社会。
・力のある者が旺盛し、弱者は犠牲になり衰える。
・強い者が勝ち残り、弱い者は負けて淘汰される。
・逆さにした「強食弱肉」も同義。
上記は基本的にはどれも同じような意味合いで、弱者は負け続け強者は勝ち続ける社会(や世界)が「弱肉強食」です。要するに、全員幸福や共存共栄とは真逆であり、現実社会の事実や厳しさを教える言葉となります。社会に当て嵌めると、所謂勝ち組と呼ばれる様な成功者はこの言葉が好きですし、その他の大多数は「弱肉強食」に嫌悪感を抱く人も多いのではないでしょうか。また、弱者は肉となって強者に食われるとも解釈でき、その生々しさがいくら事実とはいえ誇張し過ぎとも思えなくもないです。

弱肉強食の由来・出典

「弱肉強食」の由来は、中国唐代中期の文人・韓愈の詩「浮屠文暢師を送るの序」となります。

弱肉強食の類義語・同義語

「弱肉強食」の類義語には、「自然淘汰」「優勝劣敗」などが挙げられます。

弱肉強食の使い方・例文

例文1.この世界は弱肉強食だが、その頂点に君臨するのが巨大IT企業や暴言ばかりのアメリカ大統領というのは、何だか空しいばかりだ。
例文2.昆虫や動物の世界は弱肉強食が明確で、最後は喰われてしまうので、その分は人間社会の方がマシである。
例文3.あと数十年も経過したら、東京や北海道に沖縄の一等地は中国など外国企業に買い尽くされて、資本主義は弱肉強食という事実を地元の人々は嫌でも肌身で感じるだろう。
例文4.弱肉強食の世界で弱者が戦うには、何もしないで拒否する権利を行使するぐらいしか残されていない。
例文5.弱肉強食とは現代版の奴隷システムのようなもので、参加者が減ればピラミッドも小さくなるが、そうはいかない理不尽さがある。
「弱肉強食」な社会を皮肉った例文となります。

弱肉強食の会話例

男性
ちょっと、それ最後のお菓子じゃない。
女性
残念でした。この世は弱肉強食なの。早い者勝ちだよー!
男性
あーもう食べた? それ、賞味期限が切れていたから、捨てようとしたのに…。
女性
げえ、本当。それを早くいいなよ。もう食べちゃった。

最後に残っていたお菓子を食べて得意満面な女性だが、実は賞味期限切れだったというオチです。

弱肉強食の豆知識

「弱肉強食」は資本主義や食物連鎖などの例えとして用いられますが、他にも孫子の兵法や株式投資などでも登場する事が多いです。ここでは弱者が勝つ術として、様々な方法が提案されています。要するに強者にも弱点はあるので、そこを突くのが基本セオリーです。また、孫子の兵法の究極は「戦わずして勝つ」なので、「弱肉強食」な社会で弱者が生き残る術は無駄な勝負をしないで逃げに徹するという事ではないでしょうか。

弱肉強食の難易度

「弱肉強食」は全ての文字が漢字検定9級相当の文字組み合わせで、小学校低学年レベルの四字熟語となります。

弱肉強食のまとめ

「弱肉強食」は、弱い者が強い者の餌食になるという強者だけが栄える社会です。日常では、強い者が順当に勝ったり恩恵を受けた際にある意味で気軽に使われます。その一方、反対に皮肉めいた例えで用いられる事も多く、悪く言えば資本主義システムの構造上の欠陥ともなる言葉です。しかし、能力ある者が上に行く社会という側面があるのも事実で、何よりもこんな奥深い言葉を当時も現在も社会主義の中国が生み出したのはこれ以上ない皮肉ではないでしょうか。

弱肉強食のアマゾンの滝
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