【山容水態(さんようすいたい)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

山容水態(さんようすいたい)

「山容水態」とは「山や川の素晴らしさや美しい景色を賛美する言葉」です。正確には「山水の素晴らしい景色」についてとなりますが、自然美に対して貶すのは当時は考えられないので必然的に称賛や賛美と捉えるのが極自然ではないでしょうか。

山容水態の意味

「山容水態」の意味は以下の通りです。
 ・山の姿や形と流れる川。
 ・山水の様子や景色から、美しい自然の風景の事。
 ・自然の姿や眺めや景色。
”山容”は「山の姿」、”水態”は「川・池・沼・湖」で、山の姿そのものや近くにある川や湖などをまとめて水系の自然の風景や自然美としたのが「山容水態」です。要するに自然が織り成す事で出来上がった山水の風景はとても素晴らしく、何ものにも代え難いという事なのでしょう。よって、基本的には自然を称賛する褒め言葉として、「山容水態を眺める」「山容水態を感じる」「山容水態に感動」といった風に使います。

山容水態の由来・出典

「山容水態」の由来は残念ながら不明です。文献としては、平安時代後期の公家・藤原基俊の漢詩集「新撰朗詠集」(12世紀)などに文言が記されています。

山容水態の類義語・同義語

「山容水態」の類義語には、「山光水色」「山容水色」などが挙げられます。

山容水態の使い方・例文

例文1.夏休みは東北を訪れ、心底まで山容水態を吸収して思いっきり楽しむつもりだ。
例文2.仕事に行き詰ったが、リフレッシュにと山容水態で気分を変えたら素晴らしいアイディアが浮かんだ。
例文3.趣味は地方の無人駅を訪れては適当に散策をしながら山容水態を感じる事だ。
例文4.休みの日は何もしないでゴロゴロしながら酒を飲み、4Kテレビの大画面で海外の山容水態を紹介する自然番組をボーっと視聴すると汚いコンクリートジャングル東京での活力が得られる。
例文5.久しぶりに訪れた山容水態の名スポットがレジャー施設建設予定地となってしまい、また一つお気に入りが時代の波に呑まれて消える運命に大変悲しくて残念だ。
「山容水態」を使った例文となります。

山容水態の会話例

男性
ところで、どこの出身だったかな…。確か東北だったよね?
女性
もう、いい加減に覚えて下さいよ。私は四国の徳島出身です。
男性
ごめん。そうだったね。今でも自然が沢山残っていて山容水態を感じられる素敵な場所なんだよね。
女性
そうですよ。今度一緒に行ってみますか?

職場での先輩男性と後輩女性の会話です。

山容水態の豆知識

「山容水態」から”山水”に関する四字熟語は、山水画の素晴らしい様や書や文章など筆の勢いが力強い「雲煙飛動」、戦乱の後の山水や自然の雄大さを表現する山水画の描法「残山剰水」などがあります。

山容水態の難易度

「山容水態」は漢字検定6級から10級相当の文字組み合わせで、”容”と”態”は6級で小学校高学年レベル、”山”と”水”は10級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

山容水態のまとめ

「山容水態」は山や川や湖などの自然の美しい風景の事です。このような自然美は特別であり、景色の素晴らしさを絶賛した四字熟語となるのが「山容水態」になります。

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