【四方八方(しほうはっぽう)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

四方八方(しほうはっぽう)

「四方八方」や「右往左往」、他にも「東西南北」といった四字熟語を妙に気に入っている人っていませんか? 口癖のように何度も使うのです。私などは、あちこちや周囲などを使った方が簡単で分かりやすいと思うのですが、このあたりは個人それぞれの考え方の違いなのでしょう。では、四方に八方を合わせた「四方八方」についての解説となります。

四方八方の意味

「四方八方」の意味は以下の通りです。
・あらゆる方向。様々な方向。諸方。あちらこちら。周囲すべて。
・東西南北に北東・北西・南東・南西を合わせたもの。
「四方八方」は”四方”と”八方”を合わせた言葉で、あらゆる方向などを強調する言い方となります。”四方”は「四つの方向」「四つの方角」で「東西南北」、”八方”は”四方”と”四隅”であり”四方”にさらに方角を追加した言葉で、「東西南北と北東・北西・南東・南西」「八つの方向」「八つの方角」「あらゆる方向」となります。要するに”八方”だけでも「四方八方」とほぼ同義ですが、さらに印象深くする際に「四方八方」となるのです。

四方八方の由来・出典

「四方八方」の由来は残念ながら不明ですが、一説によると「よもやま話」という話題話や世間話が有力視されています。「よもやま話」は「四方山話」と書き、元々は「よもやも」と言い「四方八方」や「四方八面」と書いたものが時間経過での音変化で「よもやま」となりました。「よもやま話」は全国津々浦々の様々な話題なので、そこから「四方八方」は現代同様に、あちらこちらといった意味が込められるようになったそうです。

四方八方の類義語・同義語

「四方八方」の類義語には、「四方八面」「四隅八方」などが挙げられます。

四方八方の使い方・例文

例文1.デパ地下のバイヤーをしているので、全国各地の四方八方に飛んでその土地ならではの話題商品を販売できるように商談している。
例文2.スプレーを押すと四方八方に広がるが、その原理は未だに自分はよく分かっていない。
例文3.大雨の豪雨被害が四方八方に広がり、住民が暮らす住宅だけでなく農作物に観光名所まで全滅となった。
例文4.四方八方に座る信者にエネルギーを与えようと、大声を出した瞬間に警察のガサ入れが突然始まった。俺は祭られている教祖役なのにと言っても、きっと信じてくれないだろう。
例文5.東京のど真ん中を歩いていると、あまりの人多さに、四方八方は敵だらけで心の休まる暇がない。
全国各地、スプレーが広がる様などを「四方八方」と形容した例文です。

四方八方の会話例

男性
そんなに笑わないでよ。
女性
だって、あなたみたいに会話が面白い人、他にいないよ!
男性
そんな事ないって、四方八方を探せば沢山いるよ。
女性
滅多にいないよ。その笑いセンスは才能だよ。

男性の笑いセンスをべた褒めする女性との会話です。

四方八方の豆知識

中国では古代から方位や方角を重視し、特定の方角には神が司るや運勢を占う際にも用いていました。占いをする人を当時は”易者”と呼び、寿命や人生の転機などを占ったそうです。また中国神話には”四神”というのがあり、東の青龍、南の朱雀、西の白虎、北の玄武がそれぞれの方角を守護する神獣と祭られていました。日本でも有名な風水も、中国古代の思想を元にした占いで方位を重要視しています。この様な背景があるので、「四方八方」という言葉が誕生するのも必然なのでしょう。

四方八方の難易度

「四方八方」は漢字検定9級から10級相当の文字組み合わせで、”方”は9級、”四”と”八”は10級でそれぞれ小学校低学年レベルの四字熟語となります。

四方八方のまとめ

「四方八方」は、あらゆる方向やあちらこちらという意味の四字熟語で、東西南北に北東・北西・南東・南西を合わせたものです。言葉自体は「よもやま話」という噂話や世間話から派生したとされますが、古代中国は占いが盛んで方位を取り入れていた事から、「四方八方」という言葉は誕生したのは必然だったと推測できます。

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