【九夏三伏(きゅうかさんぷく)】の意味と例文と使い方

九夏三伏(きゅうかさんぷく)

「九夏三伏」とは「真夏を意味する言葉で、暑さのピークや猛暑の頃」です。最近は温暖化の影響もあり9月でも真夏のような暑さが続く事もありますが、それでも7月後半から8月前半は夜中でも暑くて寝苦しいですよね。そんな酷暑や炎暑を表している「九夏三伏」についての解説となります。

九夏三伏の意味

「九夏三伏」の意味は以下の通りです。
・季節の夏で最も暑い時期。
・夏の最も暑い時期で土用の頃。真夏の暑さがピークの期間。
”九夏”は「夏の九十日間」「真夏」、”三伏”は「夏の期間を三つに分ける事」「真夏」で、真夏に対する呼び名が「九夏三伏」です。要するに、最も暑い時期を「九夏三伏」として暑中見舞いの挨拶などで使われます。したがって、わびさび的な日本らしい文化の言葉で、趣を感じさせます。逆に言うなら日常的にはあまり使いませんが、真夏・灼熱・激暑・猛暑などと同様に夏を表現する言葉の一つとして覚えておくべきです。因みに”三伏”は真夏の約一か月間で、夏至後の第3の庚の日を”初伏”、第4の庚の日を”中伏”、立秋後の庚の日を”末伏”の三つに分けられます。

九夏三伏の由来・出典

「九夏三伏」の由来は残念ながら不明です。文献としては、平安時代中期の歌人・藤原公任による「和漢朗詠集」(1013年頃)などに文言が記されています。

九夏三伏の類義語・同義語

「九夏三伏」の類義語は残念ながらありません。四字熟語以外では、「盛夏」「晩夏」「初夏」「真夏」「夏至」などが挙げられます。

九夏三伏の使い方・例文

例文1.九夏三伏の休日過ごし方は、エアコンが効いた部屋で涼みながらビールを飲んで映画三昧にかぎる。
例文2.九夏三伏、今年も温暖化の影響で猛暑となるのは確実だろう。
例文3.コロナ禍に九夏三伏で湿気も高い東京で五輪が開催されるのだから、選手も辛いだろう。
例文4.九夏三伏はスタミナをつける為に土用の丑の日はぜひとも鰻を食べたい。
例文5.九夏三伏などは関係なく、常にやる気で漲っている俺の心は太陽よりも熱く、かき氷よりも冷たく冷静な判断も持ち合わせているが、なぜか何も上手くいかず今年も再就職は難しそうだ。
夏や真夏という意味合いで「九夏三伏」を使った例文です。

九夏三伏の会話例

男性
それにしても、コロナはいつ収まってくれるんだろう。
女性
ワクチン接種が順調だからもう少しだよ。アメリカなど一部の国は、かつての日常を取り戻しつつあるしね。
男性
そうなの? そしたら、来年の今頃は九夏三伏の最中でも、居酒屋でおもいっきり冷たいビールを飲んだり出来るかな?
女性
出来る出来る。未来は明るいんだよ。希望を持ちなよ。

職場の同僚男女がコロナ収束について会話をしています。

九夏三伏の豆知識

「九夏三伏」から土用についての解説です。日本では夏の印象が強い土用ですが、元々は中国を発祥とする季節を表す言葉なので、一年に四回あります。それぞれ立春・立夏・立秋・立冬の前の18日間で、特に日本の場合は立秋に夏バテ防止で鰻を食べるのが習慣です。この夏に鰻を食べるのを「土用丑」や「土用の丑の日」と言います。

九夏三伏の難易度

「九夏三伏」は漢字検定3級から10級相当の文字組み合わせで、”伏”は3級で中学卒業レベル、”夏”は9級、”九”と”三”は10級でそれぞれ小学校低学年レベルの四字熟語となります。

九夏三伏のまとめ

「九夏三伏」は季節の夏を意味する四字熟語で、特に最も暑い真夏の時期を表現する際に使われます。具体的には毎年7月後半から8月前半の土用の頃が「九夏三伏」で、一年でもいちばん暑くうんざりする時期を表現する言葉となっています。

九夏三伏の日。
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