【一衣帯水(いちいたいすい)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

一衣帯水(いちいたいすい)

皆さんは、親しい人や大切な人がいますか。人と共に多くの時間を過ごせば、思い出や思い入れなどが生まれるでしょうし、時には助け合うこともあると思います。そのため、親しい間柄になることもあります。また、よく関わる人とは、自分のためにも相手のためにもいい関係を築こうと試みることが多いです。そんな互いが近接している様子を表す言葉として一衣帯水という四字熟語があります。今回は、そんな一衣帯水についてみていきたいと思います。

一衣帯水の意味

一衣帯水の意味は以下の通りです。
・一筋の帯のような川や海のこと。
・2つのものが近接しているさま。
・互いの関係が深いこと。
一衣帯水は、ただ細い川や海だけでなく、2つのもの関係や人間関係などが深い様子を表すこともあります。使うことのできる場面が多いのでしっかりと覚えておくといいと思います。

一衣帯水の由来・出典

一衣帯水の由来は、隋の文帝が言い放った言葉にあるとされています。隋の文帝は、細い川を隔てた隣国が危機に陥ったとき、隣国の民を見捨てることはできないと言い、その民らを救ったとされています。そのことから一衣帯水という言葉が関係が深い意味として使われるようになったと考えられています。

一衣帯水の類義語・同義語

「一衣帯水」の類義語には、「一牛鳴地」「衣帯之水」「衣帯一江」などが挙げられます。

一衣帯水の使い方・例文

例文1.今後、こんな悲惨な戦争を起こさないために一衣帯水な近隣諸国と友好的な関係を築けるように努める。
例文2.一衣帯水の関係にある人とは、仲良くしておくとよい。
例文3.私の親友とは、まさに一衣帯水な関係でお互いに困ったことがあれば助け合ってきた。
例文4.この地に流れる一衣帯水では、多くの魚が生息している。
例文5.昔からの腐れ縁で、今でも同じ職場で一緒に仕事をしている彼は、まさに一衣帯水の関係と言えよう。
このように一衣帯水は、近接していて関係が深い様子を表すことができます。

一衣帯水の会話例

男性
君はもう少し人に頼ってもいいんだからね。同期の仲間のことをもう少し信頼してあげてもいいんじゃないかな。
女性
そうですよね。ありがとうございます。
男性
うん。まだ仕事も研修中なんだから助け合ってこれから頑張っていってね。同期とは、いわば一衣帯水のようなものなのだから。
女性
はい。お互い困った時には、支え合って切磋琢磨できれるように努めます。

これは、研修中の社員とその上司の仕事についての会話です。

一衣帯水の豆知識

一衣帯水の類義語で紹介した一牛吼地は、牛の鳴き声が聞こえるほど距離が近い様子を表します。一衣帯水も物理的に距離が近い場合にも使われますし、仲が良く親密な関係を表す場合にも使われることがあるので覚えておくと役に立つと思います。

一衣帯水の難易度

一衣帯水の漢字の難易度は、「一」は小学1年生程度、「衣」は小学4年生程度、「帯」は小学4年生程度、「水」は小学1年生程度です。

一衣帯水のまとめ

近接する関係にあるものとは、友好的な関係を築くことが良いとされることが多いです。例えば、隣接する国との関係です。あまりよい交友関係を築けないと問題が起こったり、争いが起こったりすることがあります。だからこそ、一衣帯水な間柄の相手とは、良い関係を築いていくことがいいと思います。

長い事同じ仕事をしていると一衣帯水になる。
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