【理路整然(りろせいぜん)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

理路整然(りろせいぜん)

「理路整然」とは「文章や話が論理的できちんと筋道が通っている事」です。有名人と一般人、或いは有名人同士が意見をぶつけあい、正論で相手を言い負かす「論破」がネット上では度々話題となりますが、「理路整然」もそれに近いものがあります。正論なので誰もが納得するしかないですが、どこか人間らしさがなく無機質にも思えてしまいます。正しい論理であればあるほど、感情を最優先する人には受け入れられなくなり、そこを理解していないとも思えてなりません。それでは「理路整然」についての解説となります。

理路整然の意味

「理路整然」の意味は以下の通りです。
・文章や話が秩序立てた論理で展開される。
・物事の道理がきちんとしている。前提から結論まで道理がしっかりしている。
・話や文章や議論の筋道が整っていて納得できる事。
”理路”は「筋道」「物事の道理」、”整然”は「正しく整っている」「秩序正しい」となり、文章や話などがしっかりしていて内容が破綻せず、きちんと秩序が立っている論理を展開しているのが「理路整然」です。要するに、仮に反対意見や考えだったとしても納得するしかない話し方や文章を合理的に進める能力とも見て取れます。また、単に話や文章上手ではなく、相手の意見などを汲み取った上で論理的に消化している感もあります。ですから、反対や否定の立場でも反論をするのは難しく、公平や中立な人が多いほど納得し共感するしかありません。矛盾がなく整合性が取れているのも「理路整然」の特徴で、ここが崩れると相手も反論できるので、その強力な一貫性や内容に破綻がないところが完璧な論理へと繋がります。反対となるのは「支離滅裂」や「四分五裂」で、物事に一貫性がなくバラバラやめちゃくちゃという意味です。この様な点から「理路整然」は頭が賢い・しっかりしている・冷静・話上手・物事の組み立て上手といった感もありますが、さらに周囲をまとめたり納得させる能力もあるようです。

理路整然の由来・出典

「理路整然」の由来は、残念ながら不明です。文献としては、小説家・里見弴の著書「今年竹」(1919年~27年)などに文言が記されています。

理路整然の類義語・同義語

「理路整然」の類義語には、「順理成章」「首尾一貫」などが挙げられます。

理路整然の使い方・例文

例文1.小学三年生の娘は大人顔負けの理路整然とした物言いが得意で、将来は代議士にでもなりそうな貫禄を漂わせている。
例文2.どんな逆境でも理路整然としたプレゼンでお偉いさんを納得させる先輩に憧れを抱く。
例文3.理路整然とするには毅然とした態度や温厚な表情や会話テクも実は重要である。
例文4.計算が得意な人は理路整然と文章や会話をまとめる感じがするが、実際には苦手とする人も多く、この辺りは本人の性格なども関係しているようだ。
例文5.個人的には理路整然として人間味がないよりも、内容破綻でもどこか憎めずに周囲を和ませる存在の方が大事だと思っている。
様々な「理路整然」としている人についての例文となります。

理路整然の会話例

男性
ごめん。次は気を付けるよ。
女性
もう何度言っても、物は片付けられないし、下着や洋服は脱ぎっぱなし。
男性
そうは言うけど、普通は毎日の事だし雑になるよ。そんな面倒な事は。
女性
あなたはの考えは全然、理路整然としてないわ。その時にきちんとしないから、結局は片付けで二度手間になるし私に注意されて不快になる。こんな不毛なやり取りを繰り返すのは学習能力がないか、自分に甘いか何も考えていないのよ。

しっかり者の妻とだらしない性格の夫の会話やり取りです。

理路整然の豆知識

「理路整然」とは端的に言うなら正しい事であり、道理に合っているとも解釈できます。きちんと整っているので、几帳面・規則正しい・規則的・真面目なども類似で、そんな性格の人による文章や話は自然と秩序が立ってしまうのです。一方でこれらは堅苦しくて面白味がないのも事実であり、欠点となりがちです。要するに、あまりにも「理路整然」とする文章や話は人間味がなく、大勢から支持されないので、敢えて適度に外したり脱線をする方が実は賢くて最終的には評価が高くなります。

理路整然の難易度

「理路整然」は漢字検定7級から9級相当の文字組み合わせで、”然”は7級、”路”と”整”は8級でそれぞれ小学校中学年レベル、”理”は9級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

理路整然のまとめ

「理路整然」は、賢い人や真面目な人が自然とやってしまう文章や話が秩序だって論理的な事です。それだけしっかり組み立てられていると周囲は反論の余地もないですが、逆に言うとあまりにも堅苦しくて退屈に感じるのも事実です。

小学生なのに理路整然と御託を並べる。
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