【岡目八目(おかめはちもく)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

岡目八目(おかめはちもく)

「岡目八目」は中高年が口にする言葉という印象で、若い人からしたら一体どんな言葉なのか見当がつかないのではありませんか? しかし、最近は将棋の藤井棋士の大人気もあり、その影響でこの言葉を知っている人も多いようです。正確には囲碁から派生した言葉ですが、将棋で使っても問題がありません。それでは、「岡目八目」について解説に入らせて頂きます。

岡目八目の意味

「岡目八目」の意味は以下の通りです。
・当事者よりも傍観者である第三者の方が、物事を冷静に判断できる。
・傍から見ている者は、利害関係にとらわれず冷静に正しい判断ができる。
・囲碁用語で、碁を打っている者よりも脇で観戦している者の方が冷静なので、八手先までも予想が出来てしまうという喩え。
・「傍目八目」とも書き同義。
「岡目八目」は元々は囲碁から誕生した言葉で、そこから上記の様な意味があり、また囲碁だけでなく将棋などの先を読み合う対戦ゲームなどでも用いられます。要は、実際に対局したり物事をすすめる張本人は、熱中するほど周囲の状況を把握出来なくなります。その点、勝負に参加しない傍観者は損得がないので、普段通り冷静に状況を把握できるので、結果として当事者よりも素晴らしい策を見出せるのです。そこから、囲碁にならって、八手先まで読めるという喩えとして「岡目八目」が使われるようになりました。”岡目”は”傍目”とも書く事から「傍観者」「傍から見ている」「第三者で見ている」、”八目”は「八番目」「八手先を読む」「八手先を見越す」となります。

岡目八目の由来・出典

「岡目八目」の由来は、残念ながら詳しく判明していません。囲碁から誕生した言葉ですが、それ以上の情報が不明です。囲碁が誕生したのは、中国の春秋時代とされ、その後日本に入ったと伝えられています。また、”傍目”という言葉は平安時代中期に成立した「源氏物語」に文言が残されているので、「岡目八目」はそれ以降と推測できます。

岡目八目の類義語・同義語

「岡目八目」の類義語は、四字熟語では残念ながらありません。四字熟語以外では「他人の正目」「灯台下暗し」などが挙げられます。

岡目八目の使い方・例文

例文1.人前で将棋を指すと、岡目八目を気取る自称名人が多く、少しだけ辟易とする。
例文2.岡目八目とは、最低でも目の前で囲碁を指す二人程度の実力がないと問題外である。
例文3.囲碁将棋だけでなく、野球やサッカーでもついこの後の試合展開を岡目八目してしまうものだ。
例文4.投資でも岡目八目な判断が出来れば、今頃は大金持ちだったが、どうしても熱くなって自滅してしまった。
例文5.上司の力量とは、岡目八目のように先の展開を如何様にも予測する術だと思っている。
囲碁将棋だけでなく、仕事やスポーツでも「岡目八目」を使った例文となります。

岡目八目の会話例

男性
藤井棋士が対戦していると、夕方のニュースはそればっかりだよね。
女性
それは史上最年少の二冠を獲得した天才だから、マスコミは煽るよ。
男性
素朴な疑問だけど、何であんなに強いんだろうね?
女性
きっと、勝負を俯瞰として岡目八目のような感じで見ているんじゃないの? だから冷静で最善の一手を打てるのよ。

将棋の藤井棋士について、夫婦が会話を広げています。

岡目八目の豆知識

「岡目八目」は八手先を読む能力でもあるので、この様な言葉は「先見の明」「洞察力」「将来を見通す」「深慮遠謀」「予知能力」とも言い換えられます。最も一般的なのは「先見の明」で、四字熟語では「先見之明」となり、先の見抜く能力、本質を見抜く能力という意味で、似た言葉には「先見之識」があります。

岡目八目の難易度

「岡目八目」は漢字検定7級から10級相当の文字組み合わせで、”岡”は7級で小学校中学年レベル、”目”と”八”は10級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

岡目八目のまとめ

「岡目八目」は、囲碁から派生した言葉で、対局する当人よりも傍観者の方が冷静な判断かできるという事から、転じて、第三者の方が利害関係などに縛られずにより良い策を出せるとなります。また、囲碁や将棋で傍観者が八手先を読むという意味合いも込められています。

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