【海内無双(かいだいむそう)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

海内無双(かいだいむそう)

四字熟語に詳しくなくても、「国士無双」や「天下無双」は今更説明不要なぐらいに有名な言葉ですよね。その国に比較する人がいない程に優れているという意味で、凄い活躍をする有名人やスポーツ選手を称えて使われます。また、「国士無双」は麻雀の役としても有名です。しかし、「海内無双」というと理解に苦しむ人も多いと思います。あまりにも有名な二つと比較して、かなりマイナーな印象を抱きますよね。それでも、推理を働かせると同じ様な意味なのではと、思えなくもないです。果たして実際はどの様な意味合いの言葉なのか調べてみました。

海内無双の意味

「海内無双」の意味は以下の通りです。
・この世に並ぶ者がないほど優れている。誰よりも優れている。
・天下に比較する人がいない程に群を抜いている。
”海内”は「世界や国内」「天下」、”無双”は「比べる事ができない」「匹敵するものがない」となり、天下(世界)に同じぐらい優れている人はいないという意味です。それぐらい凄い人を褒め称える際に「海内無双」を使います。言葉からも「天下無双」や「国士無双」と似ていますが、同義と言っても問題がないぐらい同じ様な意味合いです。より詳細に分析すると、”海内”は「天下」となるので「天下無双」とは限りなく近いですが、”国士”は「国家の為に身を投げ出す」「国中で優れた人物」となる事から「国士無双」とは、多少ですが意味合いが異なります。しかし、これぐらいの違いで実際に使い分けをするかというと微妙です。使い方としては、「海内無双の達人」「海内無双の名人」といった形で使われる事が多いです。

海内無双の由来・出典

「海内無双」の由来は、中国南北朝時代の皇族・蕭統による詩文集「文選」の東方朔「答客難」となります。

海内無双の類義語・同義語

「海内無双」の類義語には、「国士無双」「古今無双」「天下無双」「天下一品」などが挙げられます。

海内無双の使い方・例文

例文1.戦国時代には海内無双の名人や天下無双の達人と呼ばれる人々が全国各地に点在していたと知ると、時代劇ファンとしては胸が熱くなる。
例文2.部屋を散らかし放題にする汚部屋レベルでは、誰にも負けない海内無双だと豪語する友人。
例文3.近所の公園からの絶景は、海内無双と呼べるほど日本でも屈指の美しさだ。
例文4.学生時代は海内無双や国士無双クラスと大絶賛されても、プロの階段に上がると結果を残せないスポーツ選手はなぜか多い。
例文5.彼女が作る手料理は銀座の一流職人も驚嘆の味付けで、海内無双と呼んでもおかしくない腕前だ。
優れている人や絶景などに「海内無双」を使った例文となります。

海内無双の会話例

男性
国会中継を観ているの?
女性
うん、そう。それにしても、議員や官僚は答弁がうまいね!
男性
それって皮肉? でも、全員頭はとてつもなくいいから、弁は立つよね。
女性
そうなの。優秀な人は言い訳でも海内無双で、そんなに嘘が上手いとご先祖が草葉の陰から泣いているよって、凡人としては嫌味の一つでも言いたくなるわよね。

国会中継を観ている夫婦の日常的な会話風景となります。

海内無双の豆知識

「海内無双」の様に”無双”を使った四字熟語は「国士無双」や「天下無双」以外にも、昔から現在まで匹敵するものがない「古今無双」、日本と中国とインドの三ヵ国でも匹敵するものがない「三国無双」、忠義心が厚い「忠勇無双」があります。また、意外と知られていない三字熟語でも「内無双」と「外無双」があり、どちらも相撲用語で決まり手の一つです。

海内無双の難易度

「海内無双」は漢字検定3級から9級相当の文字組み合わせで、”双”は3級で中学卒業レベル、”無”は7級で小学校中学年レベル、”海”と”内”は9級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

海内無双のまとめ

「海内無双」は”海内”が「この世」「世界」となるのでそれに”無双”を合わせて、この世で並ぶ人がいないほど優れているといった優秀な人を称賛する言葉となります。有名な四字熟語である「国士無双」や「天下無双」と同義となり、それぐらい誰よりも優れていると理解できます。

海内無双な彼の背中を追う
最新情報をチェックしよう!