【文武両道(ぶんぶりょうどう)】の意味と例文と使い方

文武両道(ぶんぶりょうどう)

「文武両道」とは「学問と武道という事から勉強とスポーツ、或いは双方が得意や優れている」という意味です。昔から全国各地の学校では「文武両道」の精神を大なり小なり、子供達に教えてきたと思います。その是非は置いといて、単純に子供の教育やしつけとして運動や勉強をさせるのは大事な事ですよね。勉強が出来て運動も得意なら昔なら確実にクラスの中心人物だったのですが、現在はそう単純ではないようです。そんな背景も踏まえて、「文武両道」の解説となります。

文武両道の意味

「文武両道」の意味は以下の通りです。
 ・学芸と武道の両方に秀でている。学問と武芸の両方が優れている。
 ・勉強が出来てスポーツも得意。 
 ・勉学と運動の両方。
”文武”は「文事と武事」「学問の道と武芸の道」「文化的な事と軍事的な事」、”両道”は「二つの街道」「二つの方面」となり学問と武道の事と、そして学問と武道が両方得意という意味が「文武両道」にはあります。勘違いしやすいのですが、必ずしも双方が得意という事ではなく、単純に学問と武道を示す際にも用いられます。「文武両道」を端的に言うなら、頭脳と体力の双方を身に付けるべきという教えで、どちらか一方だけ優れてもそれはバランスが悪いという事を暗に伝えているのでしょう。そこから、現在は全国の小中高等学校では「文武両道」をモットーとしたり子供教育の柱とする学校が多いです。その一方、本来の「文武両道」は現在とやや解釈が違うようで、上に立つ者は学芸と武道を極めるべきとして、特に子供全員に推奨している訳ではないようでした。ですから、子供達に「文武両道」として、勉強と運動を頑張るようにと教育現場が躍起になるのは違うようなのです。それでは現在に相応しい「文武両道」の考えとは精神面の豊かさが重要となり、だから「文武両道の精神」と主張する学校現場もあります。実際の使い方としては、「文武両道に秀でる」「文武両道の教え」「文武両道を目指す」といった風になります。

文武両道の由来・出典

「文武両道」の由来は正確には分かっていませんが、中国前漢時代の歴史書「史記」と言われています。その後は鎌倉時代の軍記物語「平家物語」などに文言が記されています。

文武両道の類義語・同義語

「文武両道」の類義語には、「文武二道」「文武兼備」などが挙げられます。

文武両道の使い方・例文

例文1.元カレは文武両道でさらに学校一のイケメンと言われるだけあって女生徒から女性教師にまで大変人気があったが、その驕りで女癖が悪く、その後芸能界にデビューするが悪癖が直らずに度々炎上を起こして次第に居場所が無くなり消えてしまった。
例文2.子供の頃から文武両道の精神で日々を精進し、今では警察官として地域貢献をしている。
例文3.裏社会で名を轟かせた父は文武両道に徹しろという教えが厳しかったので、大人になってから反動で酒を飲み女遊びにギャンブルと、典型的な父の闇金で金を借りるタイプのダメ人間に成り果てた。
例文4.文武両道の優等生で教師になった同級生が痴漢で捕まったと噂を聞き、思わずガッツポーズをして喜んでしまった。
例文5.就職面接で文武両道の精神を何度も訴えたが、30過ぎの現在求職中の身には何の効果もないと現実を知ってしまった。
「文武両道」を捻くれて使った例文となります。

文武両道の会話例

男性
俺って、こう見えても学生時代は文武両道で生徒会長も務めていたんだよ。
女性
すっごーい。学生時代のヒーローじゃないですか。それなら、嫌になるぐらいにモテたんじゃないですか?
男性
それが…、誰からも相手にされず、いつも用務員室のおじさんとばかり喋っていたんだよ。暗い青春時代だったよ。
女性
またまた、それって自虐ですよね。えっ、本当なんですか?

職場の同僚男女の会話やり取りです。男性が「文武両道」なのにモテなかったと、学生時代の苦い思い出を語っています。

文武両道の豆知識

「文武両道」は素晴らしい教え・考えですが、残念ながら結果を残さないと認められないのも事実です。どんなに「文武両道」を謳った学校でも、部活動では全国大会常連校、そして難関校や有名大学に何人もの合格者を出さないと、「我が校は文武両道です」と諸手を挙げてアピールする事は出来ませんし、何よりも世間が納得しません。また、「文武両道」をスポーツ選手に置き換えると、どうしてもインテリっぽく見える頭脳優秀な賢いプレイを見せる選手ほどそのように扱われ、がさつで肉体的な選手は「文武両道」と見えないのは、先入観が大きく関係しているのは間違いないです。

文武両道の難易度

「文武両道」は漢字検定6級から10級相当の文字組み合わせで、”武”は6級で小学校高学年レベル、”両”は8級で小学校中学年レベル、”道”は9級、”文”は10級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

文武両道のまとめ

「文武両道」は学芸と武道や学業とスポーツとなり、その両方が優れているという事です。要するに運動が出来て勉強も得意となるので、子供達にそのように目指すモットーとして取り入れている小中高等学校が全国に多数あります。一方、反対に子供の自由を制限するや縛られない教育として敢えて導入しない学校もあるようです。

文武両道に励む様子。
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