【屋下架屋(おくかかおく)】の意味と例文と使い方

屋下架屋(おくかかおく)

「屋下架屋」はかなり目にしない四字熟語なので、知っている人は少ないと思います。家族や仕事などで何気なしに使われる事はないと断言できるほどです。しかし、「屋下架屋」と同じような意味合いの言葉は頻繁に使われています。ですから、本来はもっと使用されてもおかしくないのですが、やはり言葉の語呂や言い方がどうも、大勢の感性に合っていないのでしょう。では、馴染みは薄いですが覚えておくべき言葉である「屋下架屋」についての解説となります。

屋下架屋の意味

「屋下架屋」の意味は以下の通りです。
・屋根の下に屋根を作る事から転じて、無駄や不必要、独創性がない、真似をする等の喩え。
・既にあるものでそれ以上は必要ない事を繰り返す。
・「屋上架屋」、諺「屋下に屋を架す」「屋上屋を架す」も同義となる。
”屋下”は「屋根の下」、”架屋”は「屋根を架ける」「屋根に屋根を架ける」となり、既に屋根があるにもかかわらずさらに新しい屋根を作る事から転じて、無駄や無益な事、不必要といった意味合いになります。さらに、屋根という見本があるのにそっくり同じものを作るので、独創性がないや真似をするという意味も含まれています。使い方としてh、他人をバカにしたり、自身の間違いや無駄な事をしている時に使われます。因みに、屋根の上に屋根を作るのが「屋上架屋」で同義となります。

屋下架屋の由来・出典

「屋下架屋」の由来は、古代中国の家訓書「顔氏家訓」の「序致」となります。

屋下架屋の類義語・同義語

「屋下架屋」の類義語には、「畳牀架屋」「頭上安頭」などが挙げられます。

屋下架屋の使い方・例文

例文1.日本社会は構造上から屋下架屋ばかりで、それを指摘しても絶対に変化する事はない。
例文2.大阪府と大阪市が二重行政と訴えても、結局は屋下架屋を納得や容認する人の方が多いので、都構想を何度立ち上げても結果は同じだ。
例文3.政府がハンコ不要と大風呂敷を広げているが、それよりも議員定数削減や沖縄問題など屋下架屋な諸々に本腰を入れて欲しい。
例文4.上司の真似をして仕事をしていたが、そろそろ「屋下架屋ばかりしないで自分を出せ」と注意されそうなので、自己流のやり方を模索しようと決意した。
例文5.妻は暇さえあれば、お店を巡っては屋下架屋な買物を延々と続ける。
無駄や不要などで「屋下架屋」を使った例文となります。

屋下架屋の会話例

男性
ところで、もう一台車を購入しない?
女性
もう一台! 今の軽で十分じゃない?
男性
そうだけど、俺はずっとスポーツカーが欲しかったんだよ。でも、結婚して諦めていたけど、やっぱり今が最後のチャンスなんじゃないかと思って。どう思う?
女性
どうせその次は車庫が欲しいとかって言うんでしょう。私達の身分相応では、車が二台になるのは屋下架屋になるだけよ。お願いだから、諦めてね。

スポーツカーが欲しい旦那と、絶対に反対の妻の会話やり取りです。

屋下架屋の豆知識

「屋下架屋」の様に”無駄”に関する四字熟語は、「掉棒打星」「画蛇添足」「夏炉冬扇」「曠日弥久」「羅綺千箱」などがあります。これらは時間の無駄から無駄な努力、無駄なものなどに分けられます。また、日本の会社や社会は無駄なものが多いと何かしら取り上げられますが、その筆頭は会議や書類に研修などで時間の無駄と皮肉を言われる始末です。しかし、無駄に対して正論を言うと暴論に扱われるので、結局は誰も本当の事を言わなくなり、それが非生産的な会議や書類になるという繰り返しに拍車がかかっているのが今の日本社会です。

屋下架屋の難易度

「屋下架屋」は漢字検定3級から10級相当の文字組み合わせで、”架”は3級で中学卒業レベル、”屋”は8級で小学校中学年レベル、”下”は10級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

屋下架屋のまとめ

「屋下架屋」は、屋根の下にさらに屋根を作る事で、無駄や無意味といった意味合いになります。他にも、屋根を重複させるので真似や独創性がない喩えとしても使われ、用無し・無用・無価値・論外などと同じ様に扱われます。

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