【現状打破(げんじょうだは)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

現状打破(げんじょうだは)

かつては財政再建、その後はビジネス分野や自己啓発や啓蒙的にも使われる事が多かったのが「現状打破」です。新しい自分に踏み出すという背中を押している的な言葉なので、それが自己啓発やそのセミナーでは参加者を共感させたのでしょう。「現状打破」という言葉そのものには罪はありませんが、どうも胡散臭く感じてしまう人がいるのはそんな理由があるからです。それでは、現在における「現状打破」について解説をさせて頂きます。

現状打破の意味

「現状打破」の意味は以下の通りです。
 ・現在の状況を好転させようと変化させる事。
 ・停滞している現在を打ち破ろうと、何かに挑戦する事。
 ・今までの状態を切り開こうとする試み。
”現状”は「現在の状況や状態」「実際の状態」、”打破”は「障害を打ち破る」「新たに切り開く」となり、上記の様な意味合いとなります。現在の状態が良くても悪くても、それを変えようとする行動や思いが
「現状打破」です。基本的には閉塞感が漂う悪い状態で使う場合が多いですが、良い時でもそれがマンネリや刷新を目的として「現状打破」をするのは、政治や企業やスポーツ等々で多々あります。なぜなら、仮に良い状態だとしても、その現状を今度も維持するのはどんな事でも難しいですし、またライバルが新しい試みを導入するなら、こちらも新しい手を打つのは云わば定石だからです。また、古いシステムや仕組みなどを改善する際にも、「現状打破」は使われる事があります。そのシステムに慣れ親しんでいても、敢えて新しくする事で最初は使い勝手が悪くても次第に効率的になるからです。使い方としては、「現状打破した」「現状打破に失敗した」「現状打破の決心」といった形になります。

現状打破の由来・出典

「現状打破」の由来は、残念ながら不明です。文献としては、小説家・城山三郎の著書「落日燃ゆ」(1974年)などに文言が記されています。

現状打破の類義語・同義語

「現状打破」の類義語には、「現状打開」「情勢打開」「難関突破」などが挙げられます。

現状打破の使い方・例文

例文1.現状維持が慣例として続いてきたが、新社長が就任してからはその閉塞感を現状打破する機運が高まっている。
例文2.現状打破をするには一人ひとりが考えを改める必要があるが、それが何よりも難しい。
例文3.低迷と混迷のバルセロナが現状打破するには、メッシが移籍するしかないのかも知れない。
例文4.テレビ業界がユーチューブに負けていると何かと言われるが、テレビドラマを見ても演技が出来ないアイドルが事務所の力で主役になっている時点で一目瞭然で、これを現状打破するには大きな業界改革が必要だ。
例文5.禁酒禁煙が長続きせず自分でも嫌気がしたので、現状打破をしようと依存症の合宿に入る決心をした。
世界的なサッカーチームのバルセロナ、テレビ業界などで「現状打破」を使った例文です。

現状打破の会話例

男性
おかえりー。ハローワークはどうだった?
女性
ただいまー。うーん。いい仕事はないね。現状打破をしようと転職を決意したのに、早くも挫折しそう!
男性
そんなに焦らなく大丈夫だよ。仕事をしながら通い続ければ、いつかはこの生活から現状打破できるよ。それまで、二人で頑張っていこう!
女性
あなたは優しいわね。

妻の転職を後押しする夫との会話やり取りです。

現状打破の豆知識

「現状打破」は事態を好転させようと、思い切って一歩を踏み出す事です。具体的にはどんな事かというと、転職する・セミナーに通う・楽器にチャレンジするなど何か新しい事にチャレンジするのが俗に言う「現状打破」です。ですから新しい趣味を始めたり、恋人を作ったり結婚・離婚なども当て嵌まります。しかし、問題なのはこれらは若い内は可能でも、年を重ねたり、失敗体験が繰り返されると、新しい事にチャレンジする行為そのものが面倒に感じるのです。すると、「現状打破」よりも安定している「現状維持」を好むようになります。そんな人が「現状打破」をするには、小さな目標から達成するのが効果的と言われます。行き成り転職をするのではなく、何か資格を取ってからや副業を始めて利益が出てから辞める。離婚でも、最初は別居にするや相手に直して欲しい点を告げて猶予期間を設けるなど、段階を踏むのが良いそうです。

現状打破の難易度

「現状打破」は漢字検定6級から8級相当の文字組み合わせで、”現”と”状”と”破”の三文字は6級で小学校高学年レベル、”打”は8級で小学校中学年レベルの四字熟語となります。

現状打破のまとめ

「現状打破」は、現在の状況を改善する為に変化させるという意味です。基本的には悪い状況を良い方向に変化させる場合が多いですが、良い場合でも将来を見通して変化させる事は意外とよくあります。日本の場合は特に、閉塞感ある社会状況に対してそれを破る際に「現状打破」が好んで使われる傾向もあります。

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