【栴檀双葉(せんだんのふたば)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

栴檀双葉(せんだんのふたば)

「栴檀双葉」とは「大成する人は幼少期から才能があり優れている事」です。何となく「大器晩成」を連想する人も多いと思いますが、偉大な人は成功するのに時間が掛かるが「大器晩成」なので、「栴檀双葉」とは反対になります。それでは早熟とも取れて、大人になり成功した後には一体どうなるのかと穿った見方もありますがそれは置いといて、「栴檀双葉」の解説をさせて頂きます。

栴檀双葉の意味

「栴檀双葉」の意味は以下の通りです。
・大成する人は幼少期から優れている。
・才能ある人は、子供の頃から人並み外れた才能を持っている喩え。
・諺「栴檀は双葉より芳し」(せんだんはふたばよりかんばし)も同義。
・「栴檀二葉」とも書き同義。
”栴檀”は「香木の白檀」「熱帯地方で栽培され香料となる常緑高木」、”双葉”は「芽が出たばかりの小さな二枚の葉」となり、”双葉”を幼少期や子供、”栴檀”は芽が出たばかりでもいい香りを放ち既に香木としての存在を発揮している事から、成功者は子供の頃から才能があるという意味合いになります。よって、子供の頃から才能があり現在も活躍する人を「栴檀双葉」とするので、現代流に解釈するなら、神童・怪童・麒麟児・天才児・天才少年・天才少女・早咲き等々も感覚的には近いものがあります。

栴檀双葉の由来・出典

「栴檀双葉」の由来は、中国晋時代の訳経僧・仏陀跋陀羅による「観仏三昧海経」(観仏三昧経)となります。

栴檀双葉の類義語・同義語

「栴檀双葉」の類義語には「天資英明」「竜駒鳳雛」、四字熟語以外では「実のなる木は花から知れる」「蛇は寸にして人を呑む」などが挙げられます。

栴檀双葉の使い方・例文

例文1.大企業の社長として君臨する顔ぶれを見ると、栴檀双葉と思えてならない。
例文2.栴檀双葉、逆に言うなら子供の頃パッとしないと将来もきっと同じという事で、罪深い言葉ではないのか。
例文3.栴檀双葉はある面で真実だが、芸能界やスポーツ界では成功した後に不倫や薬物で落ちぶれる人が多いのもまた事実だ。
例文4.栴檀双葉を信じて、我が子を簿記やスイミング教室に通わしているが、冷静になるとそれだけで天才になったら苦労しないと、浅はかさに笑ってしまった。
例文5.久しぶりに小学校時代に神童と呼ばれた友人と再会したら、「弁護士になった」と鼻高々だった。彼ならもっと世界を驚かすような栴檀双葉と評するほどの才人になっていると思ったので少々意外だが、弁護士自慢話が延々と続くのでよっぱど嬉しかったのだろうと、口を合わせたがもう二度と顔を見る事はないだろう。
子供時代の天才やその後といった意味で「栴檀双葉」を使った例文です。

栴檀双葉の会話例

男性
ほら、テレビ見て。論破王が出ているよ。
女性
私、この人嫌い。口達者なだけでしょう。
男性
そうだけど、これだけ正論をガーッと言えるのは、子供の頃から賢くて大人になっても活躍している栴檀双葉って事でしょう。
女性
私は栴檀双葉だとは思わないな。相手の揚げ足取りだけに特化した才能って、最後は自分の足が掬われるって気付いていないんだもん。

テレビ観賞をしている夫婦の会話です。論破が得意な有名人について、「栴檀双葉」とするかで意見が分かれます。

栴檀双葉の豆知識

「栴檀双葉」から”大成”に関する四字熟語は、器用だからあちこちに手を出しどれも中途半端で大成しない「器用貧乏」、才知や人徳が調和して備わっている喩えで将来は大成する「金声玉振」、大きな器は完成するまで時間がかかるので、偉大な人ほど大成するのが遅いという「大器晩成」などがあります。

栴檀双葉の難易度

「栴檀双葉」は漢字検定準1級から8級相当の文字組み合わせで、”栴”と”檀”は準1級で大学一般レベル、”双”は3級で中学卒業レベル、”葉”は8級で小学校中学年レベルの四字熟語となります。

栴檀双葉のまとめ

「栴檀双葉」は大成する人は子供の頃から優れた才能を持っていたという意味です。大人になったから、急に成功をした訳ではなく、子供の頃から人よりも優れていたから結果的に大人になっても成功をしているという事です。”栴檀”は香木として知られる白檀木の事で、白檀木は芽が出たばかりでも良い香りがするので、それが転じてこのような意味になりました。

栴檀双葉な優秀な子供
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