【罵詈雑言(ばりぞうごん)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

罵詈雑言(ばりぞうごん)

我慢の限界を超え怒りが爆発して悪口をまくしたてる、又は、反対に思わぬ状況に巻き込まれて暴言を浴びせられる。この様な状況を「罵詈雑言」と表現します。想定内の悪口や文句というより、さらに何段階も上の酷さといった感じでしょうか。四字熟語の中でもある種、異質な言葉でもあるのでそれが広く浸透している理由ではないかと、個人的には思っています。それでは、年々「罵詈雑言」で溢れる社会になっている気がしなくもないですが、解説に入らせて頂きます。

罵詈雑言の意味

「罵詈雑言」の意味は以下の通りです。
・悪口の限りをつくす言葉。口汚い罵り言葉。不愉快するぎ罵り言葉。
・悪口を並べて相手に暴言を浴びせる事。相手に悪口の限りを尽くす事。
悪口の最上級な表現が「罵詈雑言」で、単なる悪口ではなく、言っている方は限界を超えたかのように次から次へと悪口をまくし立て、言われた方は我慢が出来ない程に不愉快に感じます。例えとしては、関西人同士が口ケンカになると互いに一歩も引かず、悪口を早口で言いまくりますよね。こんな時は興奮しているので口汚い言葉も連続するので、傍から見れば完全に「罵詈雑言」を言い合っていると呆れるのです。”罵詈”は「口汚く罵る」「汚い言葉での悪口」、”雑言”は「悪口」「悪口を言いまくる」で、実際に使用する際には「罵詈雑言を浴びせる」「罵詈雑言を吐き続ける」「罵詈雑言をかける」「罵詈雑言の嵐」といった感じになります。

罵詈雑言の由来・出典

「罵詈雑言」の由来は、中国前漢時代の歴史書「史記」の「魏豹伝」となります。

罵詈雑言の類義語・同義語

「罵詈雑言」の類義語には、「悪口雑言」「罵詈讒謗」「罵詈怒号」などが挙げられます。

罵詈雑言の使い方・例文

例文1.試合終了後、4連敗をした浦和レッズの選手や監督に対し、熱狂的なファンがスタンドから罵詈雑言やブーイングを浴びせ続けた。
例文2.夜の新宿を歩くと、どこからともなく罵詈雑言が聞こえたり、ケンカをしている若者を目撃する頻度が多くなる。
例文3.普段は無口で大人しい父だが、一度酒を飲み始めると人が豹変して罵詈雑言を吐き続ける典型的なアル中になってしまう。
例文4.映画「アウトレイジ」シリーズは、それこそ罵詈雑言のオンパレードだらけな作品だ。
例文5.学生時代はパソコンばかりで、夜な夜な掲示板に罵詈雑言を書き続けていたが、不思議なもので就職して彼女ができたらピタリと治まった。
熱狂的ファン、ネット掲示板、新宿などで「罵詈雑言」を使った例文となります。

罵詈雑言の会話例

男性
ヤバイ! 大事な仕事をすっかり忘れていたよ。どうしよう!
女性
もしかして、あのクレーム客の対応を忘れていたんですか。それはマズイですよ。
男性
そうなんだよー。あの客は、些細なミスでも烈火の如く怒りを露わにするから、今回は罵詈雑言を言われる覚悟をしないと。はー、気が重い。
女性
私も一緒に謝りますから、そんなに落ち込まないで下さい。

仕事のミスをした男性社員をフォローする女性社員との会話やり取りです。

罵詈雑言の豆知識

四字熟語とは基本的には勤勉や勤労を奨励するものが多く、当時の時代背景もありますが偉大な古代中国の偉人がその様な願望も込めた漢詩を作ったからとされています。その一方、悪口に関する四字熟語も多く今回の「罵詈雑言」以外にも、「悪口雑言」「一文不通」「得手勝手」「我田引水」など多少意味合いは変化しても、批判や非難する言葉が多々あります。その背景には、昔の中国人も現在同様に悪口を言うのが一つの文化と呼べるほど定着していたからと推測できます。それに拍車をかけるのが現体制で、政府の悪口や批判をすると逮捕され刑事罰が科せられる有様です。

罵詈雑言の難易度

「罵詈雑言」は漢字検定1級から9級相当の文字組み合わせで、”詈”1級で大学一般レベル、”罵”は2級で高校卒業レベル、”雑”は6級で小学校高学年レベル、”言”は9級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

罵詈雑言のまとめ

「罵詈雑言」は酷い悪口や口汚い罵り言葉という意味で、要するにあまりにも酷い悪口を吐いている人や言われている人に対して使います。悪口に関する四字熟語の中でも、最も酷いと言っても過言ではないのが「罵詈雑言」です。

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