【緊褌一番(きんこんいちばん)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

緊褌一番(きんこんいちばん)

人それぞれ、緊張をほぐすやり方って持っていますよね。指や首を動かしたり触ったり、息を大きく吸ったり吐いたりなどです。或いはゲン担ぎの様に、同じ行動しないと気持ち悪く緊張をしてしまう人もいます。これなどは、最近はルーティンやジンクスと呼んだりしますが、かつては諺「褌を締めてかかる」「襟を正す」と使うのが一般的でした。その中でも「褌を締めてかかる」に近い「緊褌一番」についての解説となります。

緊褌一番の意味

「緊褌一番」の意味は以下の通りです。
・気持ちを引き締めて油断をしない。
・気を引き締め、覚悟を持って物事や勝負事に取り組む。
・諺「褌を締めてかかる」も同義となる。
”緊褌”は「褌を引き締める」「褌をかたく絞める」、”一番”は「大事なところ」「重要な場面」「順番の最初」「大切な勝負」となり、試合や正念場などを前にして気持ちを引き締める為に褌をかたく絞める行為が「緊褌一番」です。よって、気合を入れる・モチベーションを上げる・興奮する・エンジン全開等々の気持ちを奮い立たせる様な言葉がほぼ同義扱いとなります。厳密には勝負事前の状態であり、緊張をほぐすやリラックスなども鑑みて、敢えて気合を入れたりしているのです。使い方としては、「緊褌一番の決意」「緊褌一番の大勝負」といった形だけでなく、「緊褌一番、~」と読点を入れて気合等々をさらに強調する役割もあります。

緊褌一番の由来・出典

「緊褌一番」の由来は、残念ながら不明です。文献としては、小説家・有島武郎の著書「或る女」(1919年)などに文言が記されています。

緊褌一番の類義語・同義語

「緊褌一番」の類義語には、「一念発起」「勇気凛々」「気炎万丈」などが挙げられます。

緊褌一番の使い方・例文

例文1.期末テストでも緊褌一番となって普段通りの実力を発揮すれば、またクラスで一番の成績になるはずだ。
例文2.緊褌一番、彼女の家に初めて遊びにいくので、失敗をしない様に気を付ける。
例文3.検察と元総理の攻防が明日から本格化しそうなので、マスコミの記者達からも緊褌一番の勝負となる表情が感じられる。
例文4.メキシコワールドカップの決勝戦前日は、あのマラドーナも緊褌一番となって身震いをした事だろう。
例文5.転職初日は緊褌一番もあったのか、無意識にこれまでよりもネクタイを何度も締め直していた。
気合を入れる的な意味合いで「緊褌一番」を使った例文となります。

緊褌一番の会話例

男性
明日が仮免なんだって?
女性
そうなんです。やっとここまでたどり着きました。車の免許取得って、長い道のりなんですね!
男性
そう言われると、日本って自動車免許を取るのに時間も金もかかるなー!
女性
ですよねー。でも、そんな話をしていたら、段々緊張してきました。明日は緊褌一番、絶対に仮免を合格してきます。

同僚男女による車の免許取得についての会話内容です。

緊褌一番の豆知識

「緊褌一番」は「気を引き締める」という意味合いですが、では「気を引き締める」が何かと言うと、「気合をいれる」だけでなく「緊張感を持つ」事でもあり、そうなると冷や汗を掻いたり、口が乾いたり、体がガチガチになったりします。程よいバランスを持って適度に緊張するのがよろしくて、それを超えるとストレスになります。他方、「気を引き締める」は気持ちを改めるというリラックス的な意味もあり、気持ちを切り替えるや心が落ち着く事も含まれます。

緊褌一番の難易度

「緊褌一番」は漢字検定1級から10級相当の文字組み合わせで、”褌”は1級で大学一般レベル、”緊”は3級で中学卒業レベル、”番”は9級、”一”は10級でそれぞれ小学校低学年レベルの四字熟語となります。

緊褌一番のまとめ

「緊褌一番」は、気持ちを引き締めるや気合を入れるといった意味で、勝負事や大事な場面の前に覚悟を持って挑むという気概を感じさせる言葉です。よって、テスト前やスポーツの決戦前、仕事の商談前などに、もう一度気持ちを入れるとして「緊褌一番」を使います。

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