【石部金吉(いしべきんきち)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

石部金吉(いしべきんきち)

「石部金吉」は人名ではないかと、長く勘違いをして覚えていませんでしたか? とても歴史ある四字熟語とは思えませんが、実は正真正銘の四字熟語なのです。普通の感覚だと、昔の男性の名前だと思ってしまうものです。では、どの様な意味かというと、堅物や生真面目となり文字通りだと思わず納得するものです。そんな「石部金吉」について調べてみました。

石部金吉の意味

「石部金吉」の意味は以下の通りです。
・非常に物堅い、融通が利かない、生真面目といった人で、主に男性に対して用いる。
・女性の魅力に誘惑されない真面目な男性。
・石と金という二つの硬い物を合わせて人名らしくさせ、頑固な男性な事。
「石部金吉」は、堅物な男性を表現した言葉で、敢えてそう感じられる様に”石”と”金”という硬いものを使ったと伝えられています。いくら堅物な男性でも女性の色気には弱いものですが、そんな誘惑にも負けない頑固さを誇るのが「石部金吉」の大きな特徴となっています。大筋では上記の様な意味合いで、これも現代流に付け足すなら「馬鹿正直」や「ど真面目」、「面白味が無い」といった感じです。また、「石部金吉」よりもさらに真面目なのが「石部金吉金兜」や「石部金吉鉄兜」となります。

石部金吉の由来・出典

「石部金吉」の由来は正確には不明ですが、江戸時代の浮世草子「世間妾形気」という説があります。その台詞に「石部金吉」を使ったものがあり、それが始まりと言われています。

石部金吉の類義語・同義語

「石部金吉」の類義語には、「頑固一徹」「狷介孤高」「四角四面」などが挙げられます。

石部金吉の使い方・例文

例文1.兄は石部金吉と呼ばれるほど学生時代は大真面目だったが、官僚になってからは横柄な態度が当たり前になり、店員や女性も見下して人が変わってしまった。
例文2.独身で真面目な課長は自らを石部金吉だと謙遜するが、実は投資で大成功を収めた勝ち組スーパーサラリーマンで、休日は別荘に出向いてはヨットに乗って人生を謳歌している。
例文3.現代はネットがあるので、石部金吉と呼ばれる人も家に帰ったら何をしているか分かったものではない。
例文4.部下をキャバクラに誘ったが、石部金吉なのでと断られ、仕方がなく一人で楽しんだ。
例文5.父と叔父は互いに頑固な石部金吉なので、休日になると将棋や囲碁の対戦を延々と無口にずっとしている。
真面目な男性、真面目だったが変貌といった文章に「石部金吉」を使った例文となります。

石部金吉の会話例

男性
俺も学生時代は真面目だったんだけどなー。友人から石部金吉って呼ばれて揶揄われるほど。
女性
今も十分真面目じゃないの?
男性
今は真面目じゃなくて、妥協だよ。仕事をクビにならないように、適度に頑張る。どうせ昇進も無理だし。
女性
今日は飲み過ぎじゃない。そんなに卑屈にならないで、仕事はほどほどでいいのよ。

昔は真面目だったと、お酒を飲んだ旦那さんが愚痴を吐き、奥さんがフォローしています。

石部金吉の豆知識

「石部金吉」は生真面目、堅物という意味ですが、似たような言葉としては他にも「分からず屋」「柔軟性がない」「堅苦しい」「職人気質」「木仏金仏石仏」などがあります。また、対義語としては、空中飛行の最中に女性の足に見惚れて墜落した「久米仙人」などが挙げられます。

石部金吉の難易度

「石部金吉」は漢字検定3級から10級相当の文字組み合わせで、”吉”は3級で中学卒業レベル、”部”は8級で小学校中学年レベル、”石”と”金”は10級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

石部金吉のまとめ

「石部金吉」は、真面目や堅物という意味ですが、さらに女性の色気にも誘惑されない男性という意味も込められています。また、「石部金吉」よりも更に真面目なのが「石部金吉金兜」や「石部金吉鉄兜」となります。

石部金吉な彼を説得する
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