【玩物喪志(がんぶつそうし)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

玩物喪志(がんぶつそうし)

突然ですが、「玩物喪志」という言葉はご存知ですか。お恥ずかしながら私はこの言葉について調べるまでは、聞いたことも見たこともありませんでした。しかし、この言葉は私たち「人間」の特性を非常に鋭く表している言葉なのです。そこで今回は「玩物喪志」という四字熟語について詳しく解説していきたいと思います。

玩物喪志の意味

「玩物喪志」とは珍しい物事に気を取られて、重要な部分を忘れてしまうという意味です。あまりピンときていない方もいるかと思いますが、これは意外と私たちに身近な言葉なのです。
例えばあなたがサッカーを始めるとして、まずどのような練習を最初にしますか。基本的なドリブルや、ボールを真っ直ぐに蹴られるように練習しますよね。しかしごく稀に、いきなり「無回転シュート」の練習から始める人っていますよね。確かに無回転シュートは身につけると大きな武器にはなりますが、基本的にはボールを真っ直ぐに蹴れたり、ドリブルで相手陣地へ攻め込めて初めてシュートという「フィニッシュ」の部分があるわけですよね。このように派手な大技に気を取られて、基礎的なスキルを見落とすことも「玩物喪志」と言えます。

玩物喪志の由来・出典

「玩物」とは、ものをもてあそぶことを意味し、「喪志」は大志を失う事を意味します。この二つの言葉を合わせてできたのが、「玩物喪志」という四字熟語です。

玩物喪志の類義語・同義語

「玩物喪志」の類語には「多岐亡羊」や「鹿を追う者は山を見ず」などが挙げられます。

玩物喪志の使い方・例文

例文1.彼は常に新しいものに興味津々で玩物喪志だ。
例文2.彼はいつでも野球の道具にばかり気を取られている玩物喪志だ。
例文3.私は玩物喪志だと言われがちだが、自分では視野が広いつもりだ。
例文4.兄は非常に玩物喪志で、道具は一級品だが試合には出たことがない。
例文5.彼の玩物喪志な傾向は昔から変わらない。
玩物喪志な友人も試合に出たことがありません。

玩物喪志の会話例

男性
聞いてよ、また新しいグローブを買ってもらったんだ。
女性
あれ、この前も買ってもらったばっかりじゃん。
男性
そうだけど、これはあのイチロー選手モデルのやつなんだよ。何だか野球が上手くなった気分だよ。
女性
良かったね。でもそういうのを玩物喪志って言うんだよ。

気分だけ上手くなっても仕方ないですよね

玩物喪志の豆知識

「玩物」にはおもちゃという意味もあります。おもちゃという遊びの部分にばかり気を取られると勉強が疎かになりますよね。

玩物喪志の難易度

「玩物喪志」は漢字検定二級以上の比較的難しい四字熟語です。

玩物喪志のまとめ

今回は、珍しいものに気を取られていると、大切な部分を見落としてしまうという意味の「玩物喪志」という四字熟語について解説しました。珍しいものや新しいものはどうしても魅力的に映ってしまいますが。基礎的な部分や、物事の土台があってこそ全ては成り立つものです。その道のプロフェッショナルな人ほど基礎を大切にしていることからも分かるように、変わり種はあくまでも「オマケ」だということを覚えておいてくださいね。

彼はゲームばかりして玩物喪志になっている
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