【熱願冷諦(ねつがんれいてい)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

熱願冷諦(ねつがんれいてい)

まるで製鉄所のスローガンを思わせる四字熟語が「熱願冷諦」です。もちろん、実際には一切関係がなく、熱心な願いや本質見極めという意味が込められています。それでは、一体どのように使ったり、由来や意味等はどのようなものなのか、詳しく調べてみました。

熱願冷諦の意味

「熱願冷諦」の意味は以下の通りです。
・熱心に願い求める事と冷静に物事の本質を見極める事。
・熱烈な願いと冷静に本質を見つめる二つの事。
”熱願”は「熱烈に願う」「熱心に願う」、”冷諦”は「明らかにする」「きちんと見てはっきりさせる」という意味があります。少々分かり辛いのは、熱心さと冷静さが同時にあるという事で、この様な意味合いの四字熟語は稀だと思います。熱心に願い求めながら、かつ冷静に物事を見極めようとするので、要するにそれぐらい全体を俯瞰的に把握しています。熱い思いはありながら、決して我を忘れないので、喩えるなら「心は熱く頭は冷静に!」という現代流の解釈も可能で、職業なら刑事や弁護士や教師などに要求される能力ではないでしょうか。

熱願冷諦の由来・出典

「熱願冷諦」の由来は、残念ながら不明です。恐らく日本発祥だと思われますが、確証はありません。文献としては、小説家・長与善郎の「竹沢先生と云ふ人」(1924年)に文言が残されています。

熱願冷諦の類義語・同義語

「熱願冷諦」の由来は、残念ながら不明です。恐らく日本発祥だと思われますが、確証はありません。文献としては、小説家・長与善郎の「竹沢先生と云ふ人」(1924年)に文言が残されています。

熱願冷諦の使い方・例文

例文1.双子の弟とケンカになっても、互いに熱願冷諦な性分なので、すぐに終わってしまう。
例文2.某サッカー選手が試合前に「心は熱く頭は冷静に」とインタビューで答え、熱願冷諦と同じ事を伝えたいのだと分かり嬉しくなった。
例文3.大勢の上に立ち導くなら、熱願冷諦な対応ができないと無理だ。
例文4.我が家は犬と猫を飼っているので、まったく性格が違うこの二匹を合わせると熱願冷諦という気がする。
例文5.音楽の中でもジャズなどは特に、熱願冷諦という能力が必要ではないのか。
「熱願冷諦」を熱さと冷静と解釈した例文となります。

熱願冷諦の会話例

男性
それにしても、いつも冷静だよね。
女性
そんな事ないですよ。私でも熱くなる事や、大笑いする事もあります。
男性
本当に?
女性
ありますって。でも、大抵は心の中にもう一人の自分がいて、熱願冷諦になるようにコントロールしているかも知れません。

職場の男女が休憩中、冷静という話題で会話を繰り広げています。

熱願冷諦の豆知識

「熱願冷諦」の様に”願い”に関係する四字熟語は、「現世利益」「心願成就」「大願成就」「如意宝珠」などがあります。これらの共通点は仏教用語または仏教と密接な繋がりがありますが、今回の「熱願冷諦」は仏教色はありません。続いて、”冷静”に関係する四字熟語は、「神色自若」「重厚長大」「余裕綽綽」「冷静沈着」となり、これらも仏教色はありません。

熱願冷諦の難易度

「熱願冷諦」は漢字検定2級から7級相当の文字組み合わせで、”諦”は2級で高校卒業から大学一般レベル、残り三文字は小学校中学年レベルの四字熟語となります。

熱願冷諦のまとめ

「熱願冷諦」は、熱心に願い求めつつ冷静に本質を見極める二つの意味を合わせた四字熟語となります。現代流に解釈するなら「心は熱く頭は冷静に!」という感じで、要は、熱くなっても我を忘れずに冷静さを持つというものです。

熱願冷諦の坊主
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