【悪口雑言(あっこうぞうごん)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

悪口雑言(あっこうぞうごん)

「悪口雑言」は見ての通り、大変分かりやすい意味の四字熟語です。”悪口”と”雑言”を合わせて、悪口を言いまくるという実に単純明快で、日常的にも思わず口に出てしまう事もあるのではないでしょうか。それでも、流石に直接当人を目の前にして悪口を言う人は稀なので、陰で悪口を言いまくる様やそんな人に対して用いる「悪口雑言」について、解説をさせて頂きます。

悪口雑言の意味

「悪口雑言」の意味は以下の通りです。
・さんざん悪口を言う。口汚く悪口を言う。圧倒するぐらいに悪口を言う。
・相手を悪口で罵る。相手を不快にさせる多くの言葉。
”悪口”は「人を悪く言う」「悪態をつく」、”雑言”は「悪口を言う」「悪口や言いがかり」となり、”悪口”を意味する言葉を強調しています。要は、普通の悪口以上にさんざんと口汚く罵る事で、思い尽くす限りの悪口を言いまくる様です。例えば、普段は大人しい人が散々と我慢をしてきたのか、一度タガが外れると、こちらの想像以上に悪口を言いまくる人が稀にいますがそんな感じです。

悪口雑言の由来・出典

「悪口雑言」の由来は、残念ながら判明していません。文献としては、日本語をポルトガル語で解説した「日葡辞書」(1603年)に文言が残されています。

悪口雑言の類義語・同義語

「悪口雑言」の類義語には、「罵詈雑言」「罵詈讒謗」「冷嘲熱罵」などが挙げられます。

悪口雑言の使い方・例文

例文1.遊びにきた実家の母が帰ると、それまで大人しかった妻が悪口雑言を吐きまくり、正直うんざりする。
例文2.公務員の友人は日頃我慢しているのか、飲み屋で一杯口にしただけで、上司や国民に対して悪口雑言を浴びせ続ける。
例文3.女子のランチ会は、出席しない人の悪口雑言大会となり、その性格悪さは豪華な食事と相反する毒々しさだ。
例文4.教室でその場にいない友人の悪口雑言を吐いていたら、スマホで録音されていた事を後から知ったが既に時遅しだ。
例文5.日韓の悪口雑言合戦は、欧米からみたら滑稽なんだろうと思う。
様々なシチュエーションでの「悪口雑言」を使った例文です。

悪口雑言の会話例

男性
なんか最近、社内が妙に雰囲気悪いというかギスギスしていない?
女性
まあ確かに、皆さん機嫌が悪いですよね。コロナの悪影響が出ている気がします。
男性
俺なんて会社はもちろん、外でも誰彼無しに悪口雑言を浴びせられている気がして、心が休まる暇がないよ。
女性
それは流石に、誇大妄想かノイローゼじゃないですか。

職場の雰囲気が悪い事を危惧する男性が、社外でも悪口雑言を浴びせられている気がすると吐露し、同僚女性は流石にそれは違うと反論します。

悪口雑言の豆知識

「悪口雑言」を踏まえて”悪口”の歴史を遡ると、実は明確な起源や由来などは分かっていません。それこそ「言語の起源」まで戻る必要があるという説から、悪口文化は近代という説まであり、実際のところは何とも判別がつかない所です。日本の場合は鎌倉時代に悪口を法律による規制対象にしたり、アメリカでは差別用語や黒人への侮蔑といった側面も大きく残っています。一方、悪口の反対は称賛となり、四字熟語では「拍手喝采」が近い意味があります。

悪口雑言の難易度

「悪口雑言」は漢字検定6級から10級相当の文字組み合わせで、”雑”は6級、”悪”は8級、”言”は9級、”口”は10級でそれぞれ小学校で習う四字熟語となります。

悪口雑言のまとめ

「悪口雑言」は、相手にさんざん悪口を言ったり口汚く罵る事で、要するに普通の悪口以上のとんでもない熱量を込めた悪口を言いまくる様子です。そんな様子は滅多にないので、見掛けたり言われた方は思わず「悪口雑言」と感じるのでしょう。有名な類語は「罵詈雑言」となりますが、一方で反対の称賛を意味する四字熟語は大変少なく「拍手喝采」が比較的に近くなります。

悪口雑言を浴びせる男性
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